『SEKIRO : SHADOWS DIE TWICE』レビュー
今回のゲームはこれ。
今や世界に名を馳せるフロム・ソフトウェアから2019年に発売された高難易度アクションゲーム。
2019年のGOTYに選ばれるなど、輝かしい記録と評価の数々を誇る一流の名作ゲームです。
来ましたフロムゲー。時にはこう言うゲームにもチャレンジしてみようかと思いましてね。
今回は中ボス含め全てのボスを撃破しました。
ここまでのプレイ時間は66時間。
以下、レビュー。
良かった所
難易度は激高だが、気合いと根性でクリア出来る絶妙なバランス
大前提として、このゲームは死にゲーです。フロムは主にこのジャンルで世界的な地位を築いていることは有名ですが、今作もその流れの中にある物という認識は必要でしょう。
その手の作品を自分は『Cuphead』や『Shinobi』くらいしか遊んでないのですが、SEKIROはそれらと比較しても明らかに難易度が高いです。
故に、半端な覚悟での購入は推奨しません。
雑魚の攻撃にすら半分近く持ってかれるなんてザラですし、中ボス含めボス格は一部例外を除いて気を抜けば速攻でボコられて瞬殺されるくらいの本当の意味での強敵ばかりです。
具体的には序盤の大ボスである弦一郎を倒すのに、自分は実に7時間ものプレイタイムを費やしました。他の大ボスも平均して3〜4時間は掛かってるかと。
その時の練度にもよりますが、中ボスでも大体40分か1時間は掛かってるかと思います。
しかし、このゲームを語る上でのキモは決してそれらボスの強さが「理不尽」な物ではないということです。
どのボスもモーションそのものはラスボスまで含めて真剣勝負を重視した正統派路線が殆どであり、あからさまなクソ技なんてのもありません。
技の見極めやガードなど、どんなに苛烈な攻撃でもアクションゲームとして当たり前のことをちゃんと守っていれば少しずつ活路が見えていつか必ず勝てます。死んで死んで死んで死にまくって、敵の動きを頭ではなく脊髄に叩き込むのは死にゲーにおける共通の面白さと言えるでしょうか。
その末に勝利を勝ち取る喜びは何物にも代え難いです。中でも義父なんてそもそもが強過ぎるのもあって精神的な擦り減りも尋常ではなく、勝った時は飛び上がってしまいました。
このゲームに必要なのは、類稀なセンスや豊富なゲーム経験でもありません。
すなわち気合いと根性です。いつか必ず勝つ!という鋼の意志さえあれば本当にどんなに強いボスでも突破出来ます。そしてそれに呼応してプレイヤーも気付かぬ間に成長出来ています。
SEKIROから逃げるなと言う格言は間違いではありませんね。逃げさえしなければ確実にプレイヤーは一歩ずつ成長出来てますから。
実際、クリア後に先ほどの弦一郎に再度挑むとかつての苦戦がウソのように技の一つ一つが冷静に対処出来るようになっていた上に、自分でも驚くくらいあっさり倒せてしまいました。
過酷な戦いや旅を通していつの間にか成長してるというこの感覚は強いて言えばあの『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』以来でしょうか。
RPGみたいに順当さや理詰めで強さを構築するジャンルでは間違いなく味わえませんし、開発の優れたバランス感覚と何よりもプレイヤー目線が無ければ成し得ないでしょう。
尋常ならざる難易度にも関わらずこれ程多くの人が魅了され、世界中から極めて高い評価を受けたのも納得でした。
圧倒的なスピード感と緊張感で繰り広げられる白熱の剣戟
死にゲーかつアクションゲーなので、プレイヤーに何度もリトライさせるにはその根本となる戦闘が楽しい物でないと話にならないと個人的に思います。
その戦闘はですが、まず間違いなく自分がこれまで遊んだアクションの中でもトップクラスに面白いです。正直、ゲーム史に残るクオリティではないかなと思います。
サブウェポンの義手忍具とか強化アイテムもありますが、自分はそんなの基本使ってないです。せいぜい手裏剣くらいか。
それを駆使するのも楽しいでしょうが、個人的にはですがこのゲームは男らしく刀のみで挑むのが一番楽しめると感じました。
剣と剣がぶつかり合う迫真のSEと忍者のスピード感、一撃一撃が致命傷となりう得るゲーム性も相まって、非常にリアリティのある真剣勝負を体験できます。プレイヤーの成長にPCが応えてくれるのもあって、ある種真に上質なゲームは映画体験を超えることを証明しているのではないでしょうか。
難易度が高いことを除けば基本的にはシンプルでオーソドックスなアクションゲームなのですが、戦闘の面白さを一層引き立てているのは何といっても今作独自の"体幹システム"でしょう。
画像上下のメーターがそれなのですが、敵の攻撃を弾いたり攻撃を蓄積させたりすると溜まり、満タンになると相手の残留HPに関係なく赤い丸が出て体勢を崩しそこに一撃必殺(忍殺)を決められます。
自身のそれが満タンになるとよろめいて大きな隙を晒すことになってしまいますが、この駆け引きがまた本当に面白いんですよね。
弾き…ゲームの共通用語で言えばパリィですが、敵の攻撃に合わせてボタン押しという性質上どうしても最初は狙っても上手く行きません。
しかしこれをある程度でも狙って出せるようになるとそりゃもう楽しいなんてもんじゃないです。戦闘に慣れれば慣れるほど作業感どころか楽しさが増すのが凄いです。
ガードで防げない突きなどの危険攻撃にも見切りなどで体幹にダメージが通るので、敵の攻撃を正確に捌いて受けて一撃必殺するあの快感は全SEKIROプレイヤーを虜にしたものと思います。
中でもラスボス戦はそれまでプレイヤーが積み重ねて来た経験の全てが試され、どんなに練度が高くても文字通り「迷えば敗れる」ような正に最後の壁です。
鬼畜ゲームのラスボスに相応しい恐ろしい強さなのですが、正直今こうして記事を書いてる最中にでもまた戦いたいと思えるほど楽しかったです。完全に洗脳されていますね。
古典の日本らしさを詰め込んだ魅力的な世界観
今作は戦国時代の日本を舞台とした作品なのですが、これもまた本当に良く作り込まれています。
同じような題材は『ゴーストオブツシマ』が挙げられると思いますが、あちらが膨大なリサーチとリスペクトの基に出来てるのに対し、こちらは生粋の日本生まれ日本文化マニアのセンスと夢中が作り上げた結晶みたいな感じを受けました。
リアリティのある戦国時代の血みどろだけでなく、山一帯を根城とする巨大な白蛇や首無しの怨霊、おとぎ話に出て来る天人を彷彿とさせる貴人などそういった和風ファンタジーな要素が惜しげもなく散りばめられ、日本人のツボを押さえた非常に魅力的な世界観を構築しています。
どの景色も絵になるし、古典マニアにとっては溜まらないと思います。キャラの言葉遣いも時代を感じさせる古風で綺麗なものが多く、没入感は非常に高いです。
ストーリーも細かい部分は多くを語らないのですが、本筋は綺麗に纏まってますし好きです。ムービーも長くないし、諸行無常の物語として切なくとも胸にしっとりと染み渡る感じが良かったですね。
気になった所
生半可な気持ちで手を出してはいけない
最初にも言いましたが、やはりこのゲームに手を出すには事前リサーチは必須です。
慣れると楽しいとはいえ類を見ない高難易度ゲーなことには全く変わらないので、軽い気持ちで始めると100%投げるでしょう。
個人的には死にゲー初心者であっても、他のゲームで何度も挑んで勝つと言う経験をしてからの方がいいと思います。
まとめ
これぞ正に男…いや、漢のゲームと言えます。何度負けても折れぬ心を持つ者だけがエンディングを見る資格があると言えるでしょう。
迂闊に手を出していいゲームでないことは間違いありませんが、それでも自ら地獄へと足を踏み入れる漢には期待通りの洗礼を与えてくれます。
その洗礼を掻い潜った先には、必ず何か大きな物が得られるはずです。精神論的な話にはなりますが、頑張れば諦めなければ何とかなる、そして間違いなくそれは自身の糧となる、と言うことをこの世の何よりも体感できる作品だと思います。
何故フロムがここまで世界で評価されるのか、その一端をこのゲームを通して知ることが出来ました。スタッフがゲーム作りに命を懸けてないとこんな作品作れないと思います。
アクションゲームとしては一つの到達点とも言ってよく、難易度に抵抗が無いのであればアクションゲーム好きも是非一度遊んでみてほしいですね。
『五等分の花嫁〜彼女と交わす五つの約束〜』レビュー
今回のレビューはこれ。
マガジンの大人気漫画『五等分の花嫁』のゲームシリーズ第3弾。公式の略称は『ごとかの』。
当ブログでもレビューした前作『ごときす』からたった1年後の続編発売となります。
にしても五等分も息の長いコンテンツですね。映画でストーリーは完結したのに、最近はまたアニメが始まったんでしたっけ。
コラボも未だにやりますしラブコメ漫画としては記録的なヒットを飛ばしただけのことはあります。
今回は全クリです。トロコンもしました。なお前作はみんなでルートのノーマルエンドから逃げた模様。
プレイ時間は29時間。
以下、レビュー。正史ヒロインに関する言及はありません。
良かったところ
前作から趣を変えた、彼女と2人きりで紡ぐラブストーリー
前作に続きシナリオを読み進めるだけのゲームなので、前作からシステム面での変更はありません。UIや音楽も一部使い回してます。
シナリオ中たまに出て来る簡単な選択肢3つから一つを選び、好感度を上げて数字次第でエンディングがノーマル/グッドで分岐するのも同じ。よって、変更されたのはそのシナリオの方向性ですね。
前作は風太郎と選んだ告白相手+らいは&四姉妹とで沖縄に卒業旅行という内容でしたが、
本作では大学一年生の夏、風太郎と彼女で恋人同士水入らずの東京デートという内容になっています。
らいはと四姉妹は出て来ても回想やSNSでのやり取りに留まり、ルートによっては一切登場しません。一応ノーマルエンドでは姉妹全員集合ですが、ストレートにグッドエンドまで行けば四姉妹の活躍はほぼ無く終始二人きりの物語を楽しめるでしょう。
前作は付き合い始めなのもあって初々しさが目立ちましたが、本作では遠恋とはいえ付き合って半年なので関係性にある程度余裕があるのがポイントでしょうか。
二人きりだからこそ男女の揺れ動く心の機微にフォーカスしており、ファンゲームとしては勿論、どのルートも一つの恋愛物語としてとても良く出来ていると思います。
前作のグッドエンディングは結婚式でしたが、今作のグッドエンディングは大学四年のクリスマスイブに彼女にプロポーズするというもの。
前作と違ってシチュエーションも台詞の構成も全てが異なるものが各ルートで用意されており、それぞれの積み重ねと関係性の違いで大きく変化する風太郎の男としての見せ場を楽しむのも良いでしょう。
ノーマルエンドは風太郎がプロポーズの機会を逃して正月に五つ子と再会するストーリーになるのですが、これはこれで何だかんだラブラブな二人を見られるのでこちらもお勧めです。
ファンによっては、推しと風太郎の水入らずこそが見たかったという人も多いでしょう。そういう意味では前作よりも今作の方がニーズに応えてくれるという方も少なくないと思います。
個人的に、回想や一部ルートのSNSだけではありますが、風太郎の友達の前田と武田が出て来てくれたのは嬉しかったですね。
各姉妹の個性を大事にしたそれぞれ趣の異なるルート
ここからは各ルートで内容をレビューして行こうと思います。順番はプレイした順。
二乃ルート
前作に続きツン成分が消えて、風太郎への想い爆発なデレデレ二乃を楽しめます。序盤で直接彼女の方から突撃お宅訪問してくれるのはこのルートだけ。
風太郎が東京の各名所に関する知識をどや顔で語ろうとするとしっかり諫めてくれるなど、単にラブラブなだけではなく尻に敷かれそうな感じが良かったですね。
プレイしてて、姉妹の中で実は二乃が一番歳相応で普通の感性を持った女の子なのではないかと感じました。
恋愛に対してひたむきな姿は勿論、それと同じくらい自身の夢に対して真っ直ぐな姿にもフォーカスが当てられるのがこのルートのポイントだと思います。
夢見がちな恋する乙女と、そんな彼女の恋人として相応しい男に成長した風太郎を見られるグッドエンディングは大必見です。
五月ルート
前作では風太郎の恋人で在ろうと無理をし過ぎてアクシデントが起きることもあったのですが、前作を経て想いの芽生えた素直な五月がとても可愛いルート。東京に来ても食べ物のことで頭がいっぱいなのは実に彼女らしかったです。
また、恐らく全ての五等分の作品において唯一風太郎の職業が判明するルートだと思われます。
しかしなんと言ってもこのルートは五月が「上杉君」呼びを捨てるシーンの圧倒的な破壊力です。それまでのストーリー展開の積み重ねもあって、何気ないシーンを最良の形で魅せるスタッフの技量の高さに驚かされました。
前作の一花ルートのキスシーンと並び、個人的にはシリーズでも屈指の名シーンとして認識しております。
正直、五月が推しという人はこのルートの為だけにお金を出しても絶対に損はしないレベルと断言出来るのではないでしょうか。
三玖ルート
前作では三玖がちょっと気遅れしてしまったので、その挽回の意味も込めて必死でイチャイチャしようとする姿が不器用ながらも健気な三玖らしいルート。
でもそんな風に不器用なのは最初だけで、いつの間にか自然といい感じの距離感になってるのがまた良い。なんやかんや前作と違って半年は恋人やってるという年季を感じさせられます。
ヒロイン視点の描写は他より多めって感じでしょうか。そのぶん1日目と2日目の分量が多く、3日目はカットされてますが内容の濃密さは他と全く遜色ありません。
自分のせいですがこのルートだけいい感じの選択肢を中々選べず一週目はノーマル確定だったのが悔しかったですね…。先にノーマル見るの嫌だったので他のデータでグッド選択肢選びまくって強制的にグッドを先に見ましたが。
原作でも本ゲームでも明かされませんでしたが、三玖が付けてるヘッドホンの意味は気になりますね。今後何かしらの媒体で触れられるのでしょうか。
四葉ルート
最初の二日は風太郎のミスによってデートが潰され、風太郎のバイト先の飲食店で二人で働くことになる異色のルート。
そんなことになっても問題なく仕事に順応して、「一緒に居れるだけで幸せ」と純粋な気持ちで言ってくれる四葉は良い子を通り越して聖女ですね。SNSで風太郎にひとこと言ってやらないと気が済まない235とのギャップにちょっと笑いました。
バイトパートでは変な客に絡まれる四葉を毅然と守る風太郎がカッコよかったです。その後の四葉の反応も可愛かった。
やっぱりこの二人は恋人になっても変わらない安定感があると感じました。風太郎もらいはがいる分、天真爛漫で素直な性格の四葉が可愛くて仕方がないんでしょうね。
プロポーズも変に凝ったものにせず、この二人だからこそという内容なのがスタッフによる強いリスペクトを感じられました。
一花ルート
売り出し女優として躍進を重ねる一花との距離感を測り兼ねて、間違いなく愛しつつも彼女にどう接すればいいのか分からなくなってしまう風太郎の弱い一面が浮き彫りにされるルートです。
自分が一花の足枷になることが怖い風太郎と、等身大の人間同士として愛し合いたい一花。前作の告白で風太郎が言った内容がある意味自分に跳ね返って来てるのは少し皮肉を感じますね。
そんな風太郎と一花の間に出来た一枚の氷も、物語中でしっかり溶けてなくなります。
そこからは他のルート同様にラブラブな二人を見られるので、物語として一番起承転結の起伏があって面白かったのはこのルートでしょうか。
物理的距離の隔たりが薄いのもありますが、前作同様にこの二人は他と比べて恋人関係として一歩先にある印象を受けました。プロポーズも大人な雰囲気で良かったです。
今回は細かくレビューしましたが、どのシナリオも完成度が高いのでファンなら必見の出来だと思います。
正直、ちょっと自己嫌悪するくらいラブラブなので前作と違って自分は少ししんどさも感じたくらいです。
どれも素晴らしいのですが、やっぱりイチオシは五月ですかね。前作も含め一番このゲームならではのストーリーって感じがしますし、五月が推しの人はやらないと本当に勿体無い大満足のクオリティだと思います。
豊富なエクストラストーリー
前作と違って、番外編ストーリーが多いのも大きな要素です。と言っても最初はロックされておりメインルートをちゃんと終えないと解放はされないのですが。
これら全てのルートにそれぞれ5人分が用意されており、エピソードの数だけなら前作を普通に超えています。本編中では控えめになった五つ子達の絡みは主にこちらで堪能出来ます。
前作『ごときす』と前々作『ごとなつ』のデータがあれば、それぞれの番外編が5人分開放されるのも嬉しい所です。ごとなつはやってないので解放されてませんが、ここまで来ると内容が気になってしまいますね。
この中でも特に温泉旅館は原作の補完としても非常に秀逸な感動エピソードに仕上がっており、5人分の限定スチルが見られるのでかなりお勧めです。
気になった所
風太郎の声が無い
前作でもそうでしたがこれは開発の拘りなのでしょうか。今作では回想でのみ普通に喋ったりするのでメインで喋らないのは余計に気になりました。
折角素晴らしいストーリーなのに風太郎がフルボイスでないのは勿体無いです。正直、プレイヤーとの一体感に配慮してるとしてもその必要性が感じられません。
個人的に、前作も含めてDLCでいいからボイスを収録して欲しいです。
まとめ
正直前作が良過ぎたので不安が大きかったんですが、全くもって杞憂に終わりました。前作とまるで遜色ないクオリティのシナリオ、そして何よりもスタッフの原作愛とキャラ愛をこれでもかと感じられる甘々純愛な傑作ゲームになっています。
前作に続き、こんな風にファンが見たいものを最高の形で公式から出して頂けるのは本当に有難いことですし、色んな意味で五等分というコンテンツはこの上なく恵まれてると思います。
だからこそ終わった後の喪失感が凄まじく、こんな感覚を何度も同じコンテンツで味わえるのはそうそうありません。五等分ファンで良かった、心の底からそう思えるゲームです。
五等分が好きなら全く買って損はありませんし、推しと風太郎が二人きりでラブラブな姿を見たい人にはこの上なくお勧め出来る一本です。
『クライマキナ』レビュー
今回のレビューはこれ。当ブログにて初のPS5ソフトのレビューとなります。
フリューが送る、このブログでも以前レビューした『クライスタ』系譜もといクライシリーズの最新作です。
個人的に前作がかなり気に入ったので今作も購入という形に。
前作とストーリ的な繋がりはありませんが、スタッフはディレクターや作曲などほぼそのまま。前作のレビューで絶賛したリウイチさんは残念ながら未参加でしたが、代わりにRoluaさんという方がキャラデザを担当しています。
前作と同じく人格データ回想録(前作の死者回想録に当たる)を全部集めて、お茶会の会話を全部見て、真エンドまでクリアって所ですかね。
ちなみにトロコンしてました。狙ってなかったのに驚きましたよ。
ここまでのプレイ時間は約38時間。
以下、レビュー。
良かった所
百合要素ましましで出来の良いストーリー
前作クライスタに続いて、ストーリーは相変わらず面白かったです。
前作とは打って変わってゴリゴリのSF世界観なのですが、エゴを貫き戦う女性達の物語という根幹は変わりません。アンドロイドである彼女達が目標とする「本物の人間」の正体みたいに、SF好きのツボを抑えた要素も良かったですね。
シリーズを通し、キャラクターは最低限の数だからこそ無駄が無いのがポイントだと思います。脇役も含め全員キャラが立っていました。
機械の心というよくあるテーマではありますが、伏線張りと回収が周到であり、キャラクターの魅力と意外性のある展開で引き込まれます。
個人的に、ほぼ女性しか登場しないにも関わらず第二神機エクレシアみたいな男性人格のキャラにも花を持たせてくれたのが好感が持てましたね。
また、魅力的なキャラが多い中でも特に今作の看板キャラである第八神機エノアは良かったです。本作の魅力の大部分は彼女のキャラクター性に支えられてると言っていいのではないでしょうか。
機械として作られ、機械としての使命のみを目的として生きるエノアが少しずつ自身のありのままの心や愛の為に生きる決意をして行く過程は必見だと思います。
彼女が感情を爆発させるシーンは、イラストや声優の演技も相俟ってかなり心を揺さぶられました。
一方、今作は前作にも増して百合みが強いのも大きな特徴です。
と言っても直接的な描写やそれを匂わせるガチなものは無く単なる友情とも解釈可能なライトな範囲に留まってるのですが、それを尊いと取るか苦手と取るかは人によるでしょう。
本作ではお茶会というシステムで拠点における仲間同士の掛け合いも豊富なので、パーティ同士の和気藹々とした関係性を前作以上に楽しめるものと思います。
少しネタバレではありますが、正義の味方の物語とは決して言えないと思います。
しかし、それでもエノアが、彼女達が幸せに過ごせるのであればそれで良いと思わせてくれるのは、それ程本作のシナリオの魅せ方が優れてる証左と言えるでしょう。
前作比で格段に改善された戦闘システム
前作は戦闘がちょっと……だったのですが今作では流石に大幅な改善が為されてます。
スピード感が大幅に増しており、キャラの任意交代が出来ない代わりに近距離/遠距離攻撃の使い分けが出来るようになってよりメリハリの効いた戦闘が楽しめます。
存外に敵の攻撃がかなり痛いので油断してたら直ぐに死ぬし、同じレベル帯でもしっかり装備を整えないと苦戦は必至のバランスになっています。
プレイアブルはレーベン、ミコト、アミの3人。
比較的オーソドックスな性能をしてるのはミコトで、レーベンはスピードタイプ、アミは典型的な鈍足パワー型ですね。
アミは中盤から加入なのですが、ストーリー中ではキャラをローテーションで使用することを強制されるので各々バランス良く育てなきゃいけません(画像はクリア後なのでアミ贔屓で育ててます。すみません…)
概ね前作と比較すると歯応えはあるし爽快感も増したのですが、あくまでも前作比であるので一つのゲームとして見ると甘い部分は正直まだ多いです。
全体的に単調さは否めないしモーションもまだカクついてるのですが、それでも前作と比較すると大幅には進化していると思います。
サブネットワークの座標指定で裏ボスやこちらのレベル限界を超えた敵キャラと戦うことも出来るので、その点のやり込みに関しても前作と比べて充実してると言えますね。
Roluaさんのキャラデザはこれはこれではなまる
クライスタのレビューではリウイチ氏のキャラデザを絶賛して氏の世界観に惚れ込んでいたのですが、今回リウイチ氏は参加せず代わりにRoluaと言う方がキャラデザに。
前作はキャラデザで買っただけにこの判断が少し残念だったのですが、遊んでみると逆にマキナの世界観ならRolua氏以外無いなと思うくらいには考えが変わりました。
崩れそうなほどの繊細な雰囲気の絵を描かれるのですが、これが今作の世界観に合ってたと言いますか。
人間と機械の間で揺れ動き、思惑に翻弄されながらも自身のエゴ貫いて戦い続けるパーティメンバーの生き様としっかりマッチしてたと思います。
それに何より、エノアはこの方のキャラデザありきなキャラにも思えますからね。
今作屈指の名キャラクターの魅力は、Rolua氏の画風とセンスによる所も非常に大きかったと思います。
気になった所
敵の強さが理不尽
先に述べたように、今作は敵キャラが謎に強いです。装備を整えずレベルを適正にまで調整するだけでは雑魚の攻撃にすらワンパンでやられるなんてザラです。
装備を整えさえすればいいかと言われるとそんなことはなく、それでも数発受ければアウトくらいの気概でいた方がいいです。
今作は後援のエノアに回数制限有りの支援(画像左上)をしてもらう以外に回復手段もほぼ限られてるので、気軽に回復は出来ないですし。
一方今作はレベル差補正が非常に大きいのでレベル差で殴れば比較的楽にはなるのですが、レベル上限がシナリオの進み具合で順次解放される方式なのでこれも何だかなぁと。
10くらいレベルが離れてないと碌な経験値がもらえない仕様もどうかと思いました。
理不尽を相手取るのが好きって方もいるかもしれませんが、ストーリーをゆっくり楽しみたいと言う人にはかなりキツいバランスなんじゃ無いかなと…。いわゆる「わからん殺し」も多いのでかなりストレスが溜まりました。
その点のヌルさと言うか間口の広さに関しては、前作の方が良かったような気もします。
まとめ
世界観やキャラといったストーリー周り、そしてそれらに抜群にマッチしたキャラデザやBGMに関しては、今作でシリーズとしての信用を勝ち得たと言っていいのではないでしょうか。
キャラデザ変更で正直買うのを悩んだ時期もあったのですが、結果的には買ってやり込んだ上でクリアして正解だったと思います。
ただ、遊びとしては正直まだまだ至らない点が多いです。特に今作は被ダメージに関しては調整不足に思いました。
基本的に低予算でしょうしやれることも限られるのかもしれませんが、それでも今後のシリーズの動向は積極的に追いたいと思える一作でした。
『ピクミン4』レビュー
今回のレビューはこれです。
任天堂の人気シリーズ『ピクミン』のナンバリング4作目。前作『3』から何と10年ぶりの新作となります。
どうでもいいことですが宮﨑駿監督の『風立ちぬ』から『君たちはどう生きるか』も、それぞれ全く同じ年に公開され全く同じ年数をファンが待ったのですよねぇ。
自分このシリーズかなり思い入れが強い方でして。特に二作目『ピクミン2』は、子供の頃本当に猿のようにやり込んでたのを覚えてます。
ポケモンと並んで自分がゲーム好きになるきっかけと言っていいシリーズなので、本当に楽しみな作品でした。
取り敢えず発売日からぶっ通しで遊んでみました。プレイ時間は約41時間。
多分概ね全クリしたんじゃないですかね。もうやること無いくらいしゃぶり尽くしたと思います。
以下、レビュー。
良かった所
ピクミンと言うシステムで考え得る限りの"遊び"を詰め込んだ集大成
ピクミンというシリーズは、大まかに二種類あります。
一つ目はタイムリミットなど活動制限の中で如何に効率よく迅速に目標を達成できるかを問われる"1路線"(1と3が該当)、二つ目は用意された空間を自由に探索し自分のペースで目標達成を目指す"2路線"(2が該当)。
基本的な軸は最大100匹連れて来れるピクミン達を使役して戦う、運ぶ、減ったら増やすなのですが、この路線違いによって同じシリーズでありながら趣が異なります。
これはファンの間でもどちらが良いかはかなり意見や好みが分かれる所であり、度々議論が起こります。
実際に公式インタビューだとスタッフ内でもこの方向性に関する議論は交わされるらしく、これらの路線違いはこのシリーズを知る上で大きなポイントとなるでしょう。
開発者に訊きました : ピクミン4|任天堂
で、今作ですが簡単にまとめると、大まかには2路線をベースに1と3の良い所もミックスしたシリーズの集大成と言えるのではないでしょうか。
箱庭フィールドを歩き回って未知の惑星における不可思議な原生生物にピクミンの力を借りて対抗し、散らばったお宝を集めつつ時には洞窟を発見し更なる探検へ。この感覚は正に、子供の頃に大好きだったあのピクミン2の感覚そのものでした。
1や3も好きなのですがやはり自分としては2の方向性の自由探索型ピクミンをまた遊びたいと思っていたので、洞窟探検も含めて時間を忘れるほどに夢中になってしまいました。
後にも先にも寝る間を惜しんで三日で40時間も遊ぶゲームなんて今作だけな気がしますw
旧文明の名残が強く残されたフィールド造形に、地上では見られない原生生物との出会いや斜め上なお宝の数々。ファイナルフロアで待ち構えるボスに自ら出向き、BGMと共にシームレスに戦闘が開始されるまでの緊張感。
やっぱり2が好きな身としては洞窟探検のワクワクは何物にも代え難く、律儀にどの洞窟でも原生生物の死骸を含めスッカラカンになるまで運び尽くすほどに探索してしまいます。
シリーズにおいてせめて洞窟だけでもと復活を望んでいた身として、その点に関しては間違いなく大満足でした。
もう少し階層の深い洞窟は欲しかったとは思いますが、それでも20年近くぶりにこの感覚を再び味わえただけでも胸がいっぱいです。
また、2の頃は洞窟と言えば地下探索だけだったのですが、本作ではそれだけに留まりません。ライバルキャラが入り口の前で待ち受けている洞窟も複数あります。
これらは制限時間内にフィールド内の物資をノルマ分運ぶ"ダンドリチャレンジ"、同じフィールドでCPUと運んだ物資の合計価値を競い合う"ダンドリバトル"の二つのうちどちらかです。
それぞれ過去のシリーズで言えば前者は3のミッションモードにおけるお宝運び、後者は2の2Pバトルって所でしょうか。
最初は正直言って洞窟探検をやりたくて煩わしいと思っていたのですが、やり込み始めると非常に奥が深くて探索と同じくらい夢中になってしまいましたね。
全お題のプラチナランククリア、クリア後に解放されるエンドコンテンツ"葉っぱ仙人の挑戦状"を全てクリアするまで全く苦なく遊べました。
特にダンドリチャレンジはDLCでもっとお題が欲しいと思いました。これ滅茶苦茶楽しいです。
トライ&エラーを繰り返して徐々に効率を高め、制限時間内に物資全てを運び終えたあの快感は本編の洞窟におけるまったりした物資運びとは全く異なる趣がありますね。
また、もう一つの遊び要素となるのが新ピクミンである"ヒカリピクミン"が活躍する夜探索です。
このヒカリピクミンは、火・水・電気・毒全てに耐性を持つ正に最強で無敵のピクミンとなります。
このピクミンを使って夜になって凶暴化した原生生物の跋扈するフィールドを自由に探索……ではなく、タワーディフェンスです。
ヒカリピクミンの根城である"ヒカリヅカ"を、光に誘われて襲ってくる原生生物から夜明けまで守り抜くのが目的となります。
これもこれで楽しかったです。ピクミンで犠牲を一切気にしなくていい遊びってのは新鮮でした。
難易度が高くなるとボスキャラも平気で襲ってくるので、印象的なステージが多かったですね。
更にストーリーを暫く進めると"オリマー遭難記"という形でなんと1のストーリーを今作のシステムで簡易的に追体験できます。勿論主人公はオリマーであり、登場するピクミンも赤黄青のみ。
流石に原作と比べるとボリュームは少ないものの、テンポよくクリア可能なのもあって1や3本編よろしく周回プレイとの相性は抜群です。1路線が好きという人も満足できるのではないかと思います。
正直DLCで有料で売っても良いレベルの内容なのに、買い切りでここまでやるかと頭が下がりましたよ。
ここまで熱く語りましたが、これ程各々方向性の異なる遊びを一つのゲームに入れておきながらその全ての完成度が極めて高く、ストーリーの破綻やシステムの食い合わせの悪さが何一つ発生していません。
これはもう流石の任天堂と言った所でしょう。ゲームにおいて遊びという要素を任せたらやはり右に出る会社なんていないのだと思いました。
より洗練され、シリーズの常識を見直したシステム
システム面はより快適に遊べるように改善されてる部分があれば、これまでの常識を見直して敢えて変更した点など様々でした。
まず、拠点のスポットが複数あってそこに行けばいつでも拠点が移動出来るのが良かったですね。
これまでのシリーズでは拠点が一つしか無くピクミンに物を運ばせるのにも遠ければ遠いほど時間が掛かってたので、これによって劇的に運送が快適になりました。
また、今作では隊列に参加させられるピクミンが3種類のみです。
シリーズも四作目となり毎回新ピクミンが増えてるので、夜限定のヒカリを除けば今作では8種類となりました。
これに関しては意見が分かれるかもしれませんが、これまではどうしても全種連れて行かなきゃいけないみたいな強迫観念があったので、予め割り切らせてくれるのは自分としては有り難かったかなと。全種だと効率が悪い時もありますからね。
それからピクミンはその性質上まともに遊べば犠牲が出まくるゲームであり、それが嫌という方の為に巻き戻し機能も実装されてます。大量死が起きた時、単純にピクミンの死を受け入れられない時に重宝しますね。
甘えだと思う人は勿論使わなくて大丈夫です。ただ、終盤は若干これをやること前提の難易度という感じがあるのはどうかと思いましたが…。
また、今作から追加された氷ピクミンも注目の要素だったのですが、それ以上に最大のポイントは宇宙犬のオッチンですね。
このオッチンは、単にピクミンの出動上限数である100匹目に対するもう1匹目として活躍するだけではありません。
ピクミンとリーダーを背中に乗せてより素早く小回りの効く移動が出来たり、ため技の突進攻撃で敵を一時的に怯ませたりなどオッチンにしか出来ない特技がてんこ盛り。
強化次第では全ての属性を無効化出来たり1匹でピクミン100匹分の運搬が出来たり、果ては単体でも強雑魚を軽々倒せたりと非常に頼れる仲間として活躍します。
メインストーリーで困った時は概ねオッチンを頼れば大体なんとかなるので、詰まった時の救済措置としても大いに役に立つでしょう。
全部この子で良く無い?となりそうですが別にそんなことはありません。ピクミンと違いオッチンは常に1匹のみ。
ダンドリ系や夜探索はオッチンと各ピクミンの特性を正確に把握した上でそれぞれの役割に適した段取りをしなければプラチナランクは程遠く、やり込み勢にとっても自主的な縛り不要な必須キャラとして機能してます。
ピクミンとしては前代未聞なハイスペックなのですが、ゲーム性は破壊しないし寧ろより深みを与えてるのが素晴らしいですね。
1と2の原生生物が多数復活
シリーズの看板となるピクミン達のその愛らしい見た目と仕草に反し、舞台となる謎の星は常にほんのりポストアポカリプスの香りを纏います。
そんな世界で自然界は独自の進化・発展を遂げ、様々な姿形や生態を持つ独特の原生生物達が息づいて来ました。ピクミンを含め、多くのファンがそれら生き物達に心を掴まれたことでしょう。
ピクミンという作品は、ファンにとっては敵となる原生生物の魅力も重要な要素となります。
勿論、その点に関しては今作でも全く期待を裏切りませんでした。
可愛い奴やちょっと気持ち悪い奴など、本当に幅広くて相変わらずの造形センスに脱帽します。
特にボス原生生物のダマグモインフェルノは非常に良かったです。デザイン・演出・ボスとしての完成度共に本作の新規勢だと随一の完成度を誇ってると思います。
既存も含め今作でも100種類近い原生生物が登場し、シリーズ恒例となる"オリマーメモ"の生態レポートも完備しております。
既存生物は過去作の流用なのが少し残念ですが、相変わらず一介のサラリーマンとは思えないほどの博識っぷり。新規生物達も生物学的な観点から妙にリアルに徹底的に掘り下げて貰えます。
これはシリーズを通して読み物としても読み応えがあるので、今作が初ピクミンという人も楽しんで貰いたいですね。
しかし、今作の原生生物達のポイントとなるのは何より過去作1と2からの復活が多いという所でしょう。
PV時点でダイオウデメマダラやクイーンチャッピー、フタクチドックリ(成体)など多くの復活が示唆されていたのですがそうでないサプライズの復活枠もかなり多く、これはシリーズファンとしては凄く嬉しい要素でした。
特に1からの復活枠は初めてオリマーメモが用意されてるので、ファンは必見ではないかと思います。
PVに出ていたダマグモキャノンを始め色んな意味で強いインパクトを残した原生生物が優先的に復活しており、ファンサービスとしても堪らない要素として機能していました。
来年でピクミン2すら20周年を迎えるので、自分を含め大人になった当時のキッズ達へのサプライズだと考えると、嬉しいのと同時にちょっと切ない気持ちにもなったりしたものです。
気になった所
オートロックの仕様
敵やお宝を自動でロックオンしてくれるのですが、この仕様がちょっとなーと。
対象となる何かに対してこちらの意思と関係なく勝手に照準を定めるので、対象物が横並びになってる時なんかは思う通りに操作出来なかったりしてかなりストレスでした。
作品としては殆ど完全な神ゲーに近いだけにここだけが操作性を阻害してて勿体無いですね。アプデでオートロックをオン/オフ出来るようにしたりと、どうにかならないのでしょうか。
まとめ
ピクミン3から10年。2の自由探索路線からは実に19年。
長い時を経てリリースされたシリーズ最新作は、その高いハードルと美化された思い出を超えて余りある紛れもない集大成かつ最高傑作でした。
ファンの求める要素を余すこと無く詰め込んだ集大成でありながら保守的な作りにはせず寧ろ挑戦的。任天堂の遊びに対する貪欲なまでの拘りと完璧主義がこれ程の作品を作り上げたと言っても過言ではないと思います。
気が早いですが、今から5が待ち遠しくて堪りません。
ストーリーも1のパラレルワールド的な感じなのでピクミン初心者にも自信を持ってお勧め出来、個人的にはスイッチのマストバイの一つに数えられます。
『バイオハザード RE:4』レビュー
ついに来ました今回はこれ。
日本を代表する世界的人気ホラーゲーム『バイオハザード』シリーズでも、人気・評価共に飛び抜けて高い第4作目『バイオハザード4』のフルリメイク。
PS5では『ファイナルファンタジー16』と並んで今年最大の注目作の一つでしょうかね。
まだPS5買ってないので今回はPS4で遊びました。あー、早く買わないとPS5…。
今回は依頼全部達成して難易度ノーマルで1周クリア。ここまでのプレイ時間は20時間。
以下、レビュー。グロテスクなスクショがあるので注意。
良かった所
原作からより美しく一新されたグラフィック
原作『バイオハザード4』は当時としてもかなり綺麗なグラフィックあり、ゲームとしての完成度の高さもあってリマスター版は今現在でも良作として通用する作品です。
グラフィックの点も含め、あのバイオ4をわざわざリメイクするのはハードルが高過ぎないかと思ってたのですが、実際に遊ぶとその意義は十分にあったと断言出来ます。
基本的にベースは『バイオRE:2』基調のよりシネマティックなフォトリアル。敵キャラ含めキャラグラは刷新されており、原作よりも更に深いリアリティでバイオ4の世界を体験出来ます。
演出も進化しており、ガナードなんかは首が半分もげた状態で襲って来たりするのでより恐怖感が増して良き。
ほぼ全ての敵が原作よりグロさや恐ろしさがパワーアップしてるのですが、リヘナラドールやチェンソー男みたいな名エネミーは敢えて全く変えてないのが良いですね。
また、名有りのキャラクターに関して特に良かったのはアシュリーだったかなと。近年のポリコレの流れで劣化しないかとか変に邪推してたんですが、寧ろ原作よりかなり可愛くなってました。
吹き替えの日本語ボイスが今をときめく鬼頭明里さんだったりして、カプコンの何がなんでも可愛いキャラにするという拘りが見える所だと思います。
反面エイダはちょっとイメージ変わりましたね。アジア人味が増したと思います。
今回は今回で普通に美人ですが。
また勿論のことフィールドのグラフィックもとても素晴らしいのですが、正直PS4版という妥協版なのもあって若干本来の良さが出てないかな?と思う点はありました。建物のディティールに粗さが見えたりとか。
普及台数の問題などもあってPS4版を後から追加した本作ですが、最高の品質で遊ぶならPS5/XBOX Series/PCに限るでしょう。
PS4もとうとう旧ハードであると思うと少し寂しいと同時に、技術の進化の止めど無さを感じる所です。
絶妙なゲームデザイン調整
原作がホラーゲー感の薄いガンシュー無双な面はあったのですが、本作でもその点は健在です。ホラーを重視するかTPSのゲーム性を重視するかで意見は変わるでしょうが、概ね良さは失われて無いと言えます。
多分4をベースにRE:2のシステムをある程度踏襲してる感じなので、銃の照準ブレやナイフの耐久値など改変された点もありますが、この要素が原作には無かった緊張感を出せててとても良かったですね。
常に弾数を気にしながらのギリギリ感と、原作の無双感の融合が程よい塩梅だと思いました。
特に序盤の防衛戦は歯応えがあって良かったと思います。今振り返ると死にまくりだったのですが…。
QTEの激減
原作における明確な欠点として知られるのが頻繁なQTEです。
唐突な上にやたら頻度が高く様々なボタンを駆使させられるのでプレイヤーからは嫌われる要素でしたが、リメイクにあたりその数は激減しました。
一応あるにはあるのだけど、ほぼ全てが×ボタン連打するだけのストレスフリーな仕様に改変されてたと思います。
原作でQTEが特にキツかったのはクラウザー戦だったと記憶してますが、戦闘の演出もQTEもかなりマイルドになっており戦いやすかったですね。
原作の名物QTEとしてレーザートラップを華麗に避けるレオンがありますが、プレイ中は一度も遭遇してません。オミットされたんでしょうか。
気になった所
全体的に良くも悪くも堅実な作り
リメイクに何を言ってるんだって感じですが、やはり新鮮味は少々薄めと言いますか。
RE:シリーズ自体、システムは4からの流れを組んでますからね。RE:2みたいにシステムの異なる旧作をリメイクするのと比較するとどうしてもって面があります。
シナリオは原作と所々違うのですがそもそも原作のシナリオ自体が単純明快で今作でも印象は大きくは変わらないので、あまりそこ重視で遊んでも仕方ないかなと。クラウザーはより印象的なキャラにはなってましたけど。
一応依頼(サブクエ)もありますが、そんなに数は多くないしストーリー性も無いのでこなすかどうかはお好みだと思います。
ただやっぱり原作が今やっても面白いであろうレベルの作品なので、作り直すにあたっては普通のリメイクとは比較にならない相当な覚悟はあっただろうなと。
変にやり過ぎなことはせず堅実に原作を刷新した本作は、ファンも新規も十分納得できる範囲での程よいリメイクかと思います。
まとめ
新鮮味という面で少々物足りない感はあったものの、原作の良さを一切無くさずそれでいて改善や改良を怠らない、好感度の高いリメイクと言った感じです。
どうしても原作が良過ぎる作品のリメイクだと懐古主義な意見が出がちなのですが、これに関してはハードルの高さをものともせずしっかり作り上げた名作と言っていいでしょう。
PS5の安定供給が漸く叶ってる中、新規購入者にはお勧めの一作であり原作ファンも及第点以上に楽しめる、間違いなく今後のPS5定番タイトルとなるであろう作品の一つでした。
『ICEY』レビュー
今回のレビューはこれ。
「アイシー」と読みます。スイッチでDL可能な中華の横スクロールアクションゲームです。
今作ではゲーム内の実績を全部解除しました。実質的に全クリと言っていいでしょう。
プレイ時間は記録されてないので不明。10時間くらい?一応実績の画像を貼っておきます。
以下、レビュー。
良かった所
カッコいい美少女の横スクロールアクション
横スクロールアクションとしての完成度は高いと思います。ゲームそのものより、特筆すべきなのはモーションですね。
タイトルにもなってるICEY(アイシー)と言う美少女アンドロイドが主人公なのですが、彼女のアクションが中々にスタイリッシュでカッコ良いです。モーションの完成度はどれも高く単に動かしてるだけでも楽しくて、ついつい何もない場所でも動かしてしまいます。
具体的には『ニーア オートマタ』の2Bみたいなのをイメージすると良いと思います。ああいうキャラのアクションが好きな人は本作も十分楽しめるかと。
文章とスクショでは魅力が伝わりにくいので、拾い物のgifを貼っておきます。
で、アクションとしてはどうかと言いいますと1000円で買えるにしては結構面白いです。全体的にボリュームは少なめですが操作性は良好かつシンプルで、テンポがとても良いので誰であっても気持ちよくプレイ出来ます。
難易度は中難易度くらいですかね。アクション初心者には油断ならないという感じです。
注意すべきなのは拘束技を使って来る敵キャラが割と多くて、俺ツエーな感覚で無双プレイをしてると痛い目を見る所です。レーザー攻撃なんかも多段ヒットするので、雑魚相手でも案外慎重に戦わないとかなりの頻度でやられてしまうのではないかと。特に複数に囲まれてる時は注意です。
全体的にはシンプルなゲーム性なので、とにかく習うより慣れろで手探りのプレイが個人的には良いと思いました。何もない場所で適当に動かしまくるのも案外練習になります。
モーションとキャラデザに惹かれ、それだけがモチベーションとなっても相応に楽しませてくれるくらいには十分な面白さがあります。ハードモードも用意されてるので、歯応えあるバトルを求めてる人はそちらを遊んでもいいでしょう。
メタ発言満載のナビゲーター
そして、本作の真骨頂はこれです。
ICEYというゲームは声付きのナビゲーターが、事あるごとに語り部の口調でゲーム進行におけるアドバイスをくれます。勿論その言いつけ通りに忠実にゲームを進めるのも悪くはないでしょう。
そして、そんな親切なナビゲートを意図的に無視して進行するとどうなるのか。
こうなります。
短いプレイ時間ながらありとあらゆるシチュエーションで発生可能なこのメタメタ過ぎるナビゲーターのキレ芸は、いずれも本作を購入したのであれば必見必聴。普段は努めて冷静な態度でいるだけに、怒った時の感情剥き出しな感じがより笑いを誘います。
CVは『進撃の巨人』のコニー・スプリンガーや『鬼滅の刃』の我妻善逸、スイッチのゲームであれば『ゼノブレイド2』のレックスなどで知られる下野紘氏。お調子者な男性キャラを演じることが多い下野氏による本気の発狂演技とメタ演出の数々は、正に本作を公式が病気と全てのプレイヤーに感じさせること間違い無しなクオリティです。
書き切ればキリがない程斜め上なネタだらけなので、これらは是非プレイしてから楽しんで頂きたいですね。
本作には独自の実績システムがありますが、実績はこのナビゲーターの発狂を見まくることで解除されて行きます。
全ての実績を解除することで解放される実績もあり、これは本作の実質的なトゥルーエンドなので頑張ってやり込んでみることを推奨します。そこまで難易度も高くはありません。
気になった所
回復アイテムが無い
一応敵を倒すことでリカバリーするシステムが搭載(強化可能)されてますが、それでも少々回復手段としては心もとないです。
程よく緊張感を保つには良いのですが、もう少し回復周りは親切でもよかったんじゃないかな?と思いました。アクション下手なら難易度ノーマルで詰みそうな所もあったりしましたし。
まとめ
本作はスタイリッシュアクションに見せかけたバカゲーです。純粋にアクションを楽しみたいならノイズって人もいるかもしれませんが、手頃に一風変わったゲームをやりたいって需要にはこの上なく応えてくれる一作だと思います。
とは言えアクションとしてもそれなり以上に遊べるので、その手の需要として買うのも悪くないです。
ですが、やはり最も本作(日本語版)を楽しめるのは下野紘氏のファンだと思います。下野氏のファンであれば是非本作は遊んでみて欲しいですね。
『スカーレットネクサス』レビュー
今回のレビューはこちら。
2021年にバンナムが発売したアクションRPG。『テイルズ オブ』シリーズのチームが手掛けた新規IPですね。
去年の11月辺りに買ってたんですが、結局本格的に遊ぶのはそこから時間が経ってしまいました。
取り敢えずユイト編、カサネ編両方のクエストを全てクリア、両編の各キャラ&チーム絆エピソードをフルコンプしてストーリーをクリアしました。
ここまでのプレイ時間は77時間。
かなり長かった…想定外ですねこれは。
以下、レビュー。
良かった所
爽快感があって楽しい戦闘
本作の戦闘で最もユニークと言えるのは主人公の特殊能力となる"念力"による投擲アクションでしょう。
フィールド上に投棄されてある廃車や木材、岩や鉄材など。下の紫色の念力ゲージが許す限りではありますが、ターゲットロックした相手に念力で持ち上げて投げつけることで敵にダメージを与えられます。
あまりやれることも多く無い序盤であっても、基本的な軸となる攻撃手段は弱攻撃/強攻撃の連打とこの念力であり、フィールドを駆使した独特な戦闘を楽しめると思います。
中には単に投げつけるだけではない特殊な念力アクションを求められる物もあります。これを発動するとこんな感じで種類によって様々なQTEが発生します。
これが中々に種類豊富です。板の上に乗ってサーフィンみたいに敵を蹴散らしたり、灯油の詰まったトラックを大爆発させたりしてユニークな技が多く飽きさせません。
フィールドの環境に依存するタイプの技も多いので、作品への没入感も高められてとても良いです。
この特殊な念力はダメージが高く中には状態異常を与えることで戦闘を有利に運べるので、積極的に駆使して行きましょう。
また、念力と並びもう一つユニークな要素となるのが仲間キャラの"超脳力"の効果を時間制限で主人公に発動させることが出来る"SAS"。
ここで出て来た専門用語の超脳力と言うのは本作に登場するキャラ達の特殊能力であり、前述の主人公の念力もこれに当たります。"発火"や"電撃"と言った攻撃的なものや、"透視"や透明化"と言った補助的なものまで仲間キャラの持つ脳力の種類は様々。
合計9名の仲間キャラの脳力を主人公達が一時的に借りることが出来るのがこのSASです。これを発動することによって通常攻撃に属性が追加されたり、透明化して相手に気付かれず不意をつけたり様々な戦術が実現可能となります。
致命傷となりそうな攻撃にすんでの所で"硬質化"を発動してノーダメージで終わらせるなんてことも可能なので、ただゴリ押しで攻めるだけでは無く考えて戦えるのも面白いですね。
本作の戦闘は一言で言えば「ARPG版デビルメイクライ」って感じです。コンボ表示こそありませんが、攻撃手段の手札を適宜とにかく切って切って切りまくることによる怒涛の連撃が基本となる点が似てると思います。
全体的にゲームスピードは非常に速くモーションもキビキビしてるので、DMC系のスタイリッシュアクションが好きな人は本作のアクションを楽しめるでしょう。
ストーリーが進むごとにどんどん出来ることが増えるし強化の幅も広がるので、尻上がりに楽しさは増して行くと思います。
ダブル主人公でボリューミーな二編構成のシナリオ
本作はダブル主人公の体裁を取っており、男性主人公のユイトと女性主人公のカサネのそれぞれ二人の視点でストーリーを体験出来ます。
二人の主人公はそれぞれ性別とキャラデザだけでは無く性格や境遇も全く異なっており、それゆえにシナリオの感じも大分異なります。
ざっくり言えばユイト編はラスボスの因縁的にも「表面のスカネク」と言う感じですが、カサネ編は「裏面のスカネク」と言った所。個人的にはユイト編からの攻略を推奨したいですね。
ユイト編では「あいつ何だったの?」ってキャラがカサネ編では活躍してたり、かなり重要な情報なのにあっさり気味な説明で終わった話もカサネ編ではかなり深く切り込まれたりしてます(逆もまた然り)。
温厚で正義感が強くあまり人を選ばない性格のユイトに対し、カサネは少々人当たりが強く無愛想なので、その点においては人を選ぶかもしれませんが。
勿論、そんなカサネも主人公としてしっかり成長して行くのでご心配無く。
また、それぞれの主人公にはアクション面でも性能差があります。
ユイトはオーソドックスに剣を振り回すのですが、カサネは小型の飛び道具複数を念力で操る範囲攻撃や遠距離攻撃がメイン。
ユイトの戦闘スタイルに一度慣れるとカサネの戦闘スタイルが少し慣れるのに時間が掛かるかな、と思いました。攻撃力だとどうしてもユイトに劣ってしまいますからね。
途中でユイトとカサネが対立する展開があり仲間キャラもそれぞれ均等に配分されるので、馴染みのSAS脳力も結構変わります。
それぞれやり込めば概ね30〜40時間で終わる内容となっており、結構ボリュームがあると言えるのでは無いでしょうか。
魅力のあるパーティーキャラ達
SAS脳力を付与してくれる仲間達ですが、これに関しては全員魅力的と言えます。
外見や表向きの性格はありがちな属性寄りというかテンプレ的ですが、みんなそれぞれに異なる境遇と悩みや考え、成長があり一人の人間としてとても好感が持てる個性的な良い奴らばかりです。主人公の二人も含め、ゲームを通してパーティーキャラは全員好きになれました。
仲間との個別エピソード(絆エピソード)は各キャラに4つか5つまでそれぞれ主人公二人分が用意されており、これはメインストーリー進行の為のフェイズの合間に発生する"スタンバイフェイズ"で進行可能。
どの内容もフルボイスで魅力たっぷりにキャラを掘り下げてくれる丁寧なエピソードばかりなので、これは戦闘と同じくらい本作を手に取った上で楽しんで貰いたい要素の一つですね。これによって"絆レベル"が上がることで仲間との連携技が使用可能になったりして戦闘でも旨みがあるので、積極的に進めましょう。
単に仲間の魅力を掘り下げるだけで無く、メインストーリーの補完や伏線張りの役割を果たす話も割と多めです。ユイト編のカゲロウのエピソードなんかはこれ本編でやった方がいいんじゃ…と思ったりもしました。
個人的には、シデンなんか凄く好きですね。
表向きの性格はキツいですが本質はとても真面目で純粋な奴で、絆エピソードを通して印象が大きく変わるキャラの一人だと思います。
また、絆レベルは仲間にプレゼントを積極的に渡すことで上げることも出来ます。
このプレゼントは一度渡すと主人公達が居住を構える"アジト"に仲間が飾ってくれるので、プレゼントすればする程どんどんアジトが賑やかになって行きます。
ちなみにプレゼントはすればする程、"チーム絆レベル"と言うものも上がります。
レベル4だとパーティーキャラの日常回みたいな特殊な絆エピソードがアンロックされるので、レベルMAXまではキツくてもそこまではやり込んでみて損は無いと思います。
気になった所
ストーリー周り色々
一応言っておくとストーリーは概ね面白いです。
割と人によっては精神的に来る演出や設定もありますが、基本的にJRPGとしては王道展開で伏線の張り方も上手かったと思います。二編構成から成る相互補完の体を取った構造もグッド。
ユイトとカサネが男女主人公だからって恋愛関係には一切発展しないのも良いです。それぞれ個人として自立してるからこそ好きになれた面も大きいですし。
ただ、世界や設定が結構壮大な割に本筋がちょっとこじんまりしてるというか。
何となく狭い人間関係の内ゲバに終始してた感が否めません。もう少し物語を広げようがあった気がしなくもないです。
他にはあまりプレイヤーの思い入れが無い内にキャラが早々に死んでしまってそれが尾を引いてたり、終盤も終盤で唐突にラスボスの過去が断片的に明かされたり。演出に対し感情移入が追い付かない面が割とあったりしました。
中にはメインストーリーではそこまで目立った見せ場や活躍の無いパーティキャラがいたりするのも勿体無いなと感じましたね。なまじ一人一人がとても魅力的なだけに。
特に、ストーリー進行が上の画像らみたいにほぼ紙芝居というか漫画のコマ送りというか…。これはちょっとどうかと思いました。勿論ムービーもありますが、結構少なめです。
ムービーが少ないことそれ自体は寧ろ良点なのですが、戦闘シーンですらこんな感じで進行するパターンが多くてあまり迫力が感じられません。
しかも一つ一つのイベントがかなり長いのでコントローラーを置く時間や機会が必然的に長く多くなり、正直何度か「アニメ見てるのかな?」って気持ちになったことも多々あります。
ですが、最初に言った通りストーリーは概ね面白いです。キャラ魅力にしてもそうですが、JRPGとしてのツボはしっかり抑えてはいると思います。
まとめ
ストーリーは演出が少々足を引っ張ってますが、それ以上にとても良く出来た戦闘システムとキャラクターの魅力が本作のアピールポイントと言えます。
特にキャラクターは本当に素晴らしいですね。一人一人が生き生きしてて、ドラマCDでもいいから彼らの日常なり何なりを知りたいとすら思ったくらいです。
世界で一応ミリオンヒットはしてるみたいなのでそこそこ売れてはいるそうですが、もう少し売れてもいいんじゃないかなと思いましたね。新規IPゆえの粗さや至らなさはありますが、正に隠れた良作と言った作品でした。