『Ib』レビュー

今回のゲームレビューはこれ。

以前当ブログでもレビューした『魔女の家』や『青鬼』『ゆめにっき』と並び、一時期ゲーマー間にフリゲ旋風を巻き起こしたkouri氏の名作フリーゲーム『Ib』。

今作は2022年にSteamで配信されたリメイク版となります。来月にはスイッチでも配信されるので気になる方は是非。

 

はい、この度初めてのSteamゲーです。ですが僕の低スペPCでは大作を遊ぶなんて夢のまた夢。

本当はスイッチ版を待つ予定でしたがフライングしてしまいました。

 

今作では真・ゲルテナ展をコンプリートし、全エンディングを鑑賞。ここまでのプレイ時間は10時間

以下、レビュー。

良かった所

やり込み要素の追加を始め、原作から様々な要素が見直されている

一応言っておくと、自分が原作を遊んだのはリリース直後くらいだったと思います。

その後エンディング追加など色々アプデがされたのは知ってたのですが、それらに関しては一切確認はしておりませんでした。なので、今回のレビューにはそのアプデからの要素も踏まえたものとなります。

 

で、まず今作のリメイクを遊んで思ったのが主にUIがかなり見易くお洒落に変更されていたことです。

イラストやドットは変わらずkouri氏の画風そのままに、テキストでは立ち絵が採用されていたり体力ゲージの絵が変わっていたりして、スマホ版の『魔女の家』同等、グラフィック的な部分はほぼ全てが刷新されています。

任意のズーム機能やキャラクターとの会話機能もあったりして、臨機応変に活用しつつゲームを進めて行きたい所です。

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また、原作の謎解き要素やギミックは一部かなり大きく変更及び追加がされていました。

特に中盤からそれはかなり顕著に現れ、ティーカップの移動パズルや新たなエネミーの追加など、原作を遊んでても新鮮な気持ちで楽しめると思います。

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更に、やり込み要素として本作で追加されたのが二週目以降解放される"真・ゲルテナ展"。

こちらは所謂ギャラリーであり、作中で登場した美術品のタイトルを「正確に」把握することで全150点もの作品+αをじっくりと鑑賞出来る正真正銘の普通の美術館となっております。

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周回におけるセーブデータ上書きでもチェックした作品の数は引き継ぎでカウントされるので、誰でも比較的楽にコンプリート出来ると思います。

全ての作品を見たご褒美もちゃんと用意されているので、やり込みたい方は隅々まで作品を鑑賞すると良いでしょう。

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他のホラーゲームには無い、独特なアイディアから成る舞台

ホラーゲームと言われて思い付くのは主に『バイオハザード』シリーズに代表されるゾンビ系や、『零』シリーズなどの幽霊系だと思います。或いは『魔女の家』みたいな得体の知れない恐怖の館なども王道でしょうか。

 

そう言う意味では、本作はリリースから10年経った現在でも唯一無二な個性があると思います。

舞台は"ゲルテナ展"と呼ばれる美術館。両親と一緒に美術鑑賞に来ていた幼い少女イヴは、とある作品を見てしまったのをキッカケに不気味な世界へとたった一人突如引き摺り込まれます。

 

この不気味な世界と言うのは、本美術館におけるタイトルにもなっているゲルテナと呼ばれる芸術家が作り出した作品達が文字通り「生きている」世界。

例えるなら『GANTZ』のダビデ星人みたいな奴らがウヨウヨいる世界に迷い込んでしまい、仲間との出会いなどを通してゲルテナ世界からの脱出を図ると言うもの。

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ホラーにおけるエネミーや謎解きファクターと成るのが芸術品であると言うのは、やはり他のホラゲーと比較してもかなり作者のセンスによる物が大きいのでは無いかなと思います。

絵画から女性の上半身が飛び出て這いずり回って来たり、絵画のお題に答えたり、芸術作品が持つ特有の不気味さを時に恐ろしく時に面白おかしく表現した魅力的な舞台は見事です。

 

一見何の意味もなくその辺に飾ってあるだけの作品にもかなり重要な意味があったり("聞き耳"、"告げ口"など)して、単純ながら非常に奥が深いです。多くの謎やゲルテナの人物像は最後まで詳しく明かされないのもあって想像の余地が非常に多く、芸術作品のように色々な視点から様々な考察が楽しめる作品となっています。

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リリースから10年以上経った今でもコアな人気を誇る今作ですが、この空気感含めファンから長く愛されるのも納得の作り込みだと改めて思いました。

考察が好き、と言う方には非常に深く刺さる作品では無いでしょうか。

実質10通り近くにも及ぶエンディング

本作はマルチエンディング。種類としては合計7種類ですが、特定のエンディングには派生がありその全てを網羅しようとすると10種類以上もあります。

 

派生はともかく、個人的には主要7種のエンディングは全て見ることが推奨されるのではないかな、と思います。どのエンディングにもそれぞれに味があり、 キャラクターの魅力を深めてくれるのではないかなと。

完全なるハッピーエンドを用意してないのもこの時代のフリーホラゲらしいです。演出もあって中々強烈なエンディングも用意されているので、色んな意味で印象に残ることは間違いありません。

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中には挿絵が挿入されているエンディングもあり、これは真・ゲルテナ展の完全完成には必須となります。

ノルマ的な部分をやり込みたいと言う方は是非これらだけでも網羅するといいと思います。

気になった所

ホラーゲームとしての恐怖感はかなり物足りない

正直、ホラー的な要素は青鬼や魔女の家などと比較してもかなり緩めに見えます。

あれらは来ると分かってても怖いのですが、正直こっちは来ると分かってたら全然怖くないですね。寧ろ周回すればする程、エネミーやびっくり要素に愛着が湧いてしまいます。

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特にホラーゲームを積極的にプレイされる方には少々物足りないのではないかなと思いましたね。不気味ではあるけど…と言う感じで。

 

kouri氏曰く、非常に幅広い層を想定してるそうなのでそうなるのも当然と言えば当然ですが、ゆえにこそ他のホラゲーとは全く異なる世界観で多くの人の心を射止めたとも言えます。この辺はゲームに何を求めるかで一長一短でしょうね。

まとめ

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10年ぶりくらいにクリアしましたが、この独自の世界観は今遊んでも全く魅力が損なわれていないのが凄いと思いました。やはり一時代を築き上げた作品はいつ遊んでも色あせぬ魅力があると言えます。

 

色々な要素がパワーアップした令和版Ib。新規の方にも既存プレイヤーにも等しく遊んで欲しい良作でした。

2023年 映画レビュー

※全て劇場鑑賞

01.ラーゲリより愛を込めて

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人物描写の丁寧な積み重ねと、それらが紡ぎ出す涙腺崩壊必至の感動物語。終盤はマスクの中が涙でドロドロでした。
今だからこそロシアへの反戦視点でより鮮明に映るし、『ショーシャンクの空に』をリスペクトしたような主人公の台詞も素敵です。ただ、最後のパートは個人的に蛇足に感じました。

02.名探偵コナン 灰原哀物語-黒鉄のミステリートレイン-

タイトル程灰原の出番は多くない。キャラの予習よりも、『漆黒の特急』編を劇場で観たいって言うファン向けの総集編。けど何気に名の知れた人気キャラが勢揃いなので、コナンは映画でしか知らないって人も見易いかもしれない。

特急編の方は普通に面白いです。犯人より被害者がゲス過ぎました。

03.王立宇宙軍 オネアミスの翼

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世界観の作り込みが凄まじい映画でした。背景やガジェットの緻密過ぎる描き込みに、当時のアニメーターの皆様による狂気的なまでの拘りが垣間見えます。
宇宙を目指す人類のロマン、ロマンの裏に潜む社会的影響など、封切りから30年以上経った今でも見所が多い作品だと思います。

04.ノースマン 導かれし復讐者

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血みどろドロドロ復讐譚。女子供にも一切容赦の無い描写が、ヴァイキング時代の残虐さとエグさをより一層引き立ててた。
徹底した世界観作りにも圧倒されるけど、何より主人公の役作りが本当に凄いです。素晴らしい雄叫びと筋肉。
復讐の虚しさを描く反面、命を未来に繋げる尊さを描いたのも良かった。

05.レジェンド&バタフライ

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戦の要素は控えめ。ほぼ信長と濃姫のラブストーリーがメイン。
二人とも個性の強い役者さんですが、思いの外普通にハマってたと思います。修羅の道に進む使命を背負いながら、本心では一途に濃姫を想う信長の荒々しくも繊細な人物像がとても良かった。
仕方ないのだけどやっぱり最後はとても切ない…。

06.鬼滅の刃 上弦集結、そして刀鍛冶の里へ

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『刀鍛冶の里編』の第1話の冒頭は「この無限城を見よ!」と言わんばかりのこれ見よがしのカメラワーク。無限城の圧倒的な規模感は凄まじいインパクトがあり、これは劇場で見て欲しいのも納得。
ですが、今作は捻りなくTVアニメまんまをそのまんま上映。各話スタッフロールまで無編集なのはちょっと…。

07.金の国 水の国

キャラデザが少し苦手で敬遠気味でしたが、実際観るとその不安を帳消しにして余りある程物語の読後感が良い。
ナランバヤルがめっちゃ格好良いのですが、他のキャラも魅力的で良い味出してました。立場が違うだけで、悪い奴ってのが出て来ないのが良いですね。
心理描写や説明が丁寧なのも好ポイント。

08.タイタニック ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター

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ゆっくりと沈み崩れて行く鋼鉄の巨船。凄惨極まる沈没事故の様子が、最早映画とは思えぬリアリティを以て真に迫る。後半からはもう瞬きも呼吸も忘れていた。
恋愛映画としても大変上質だが、それ以上に今作は決して忘れてはならない悲劇への悲しくも美しい鎮魂の物語。
初鑑賞が劇場で本当に良かった。

09.RRR

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インド映画なんて初めて見たけどすっごく良い!アクションあり友情あり勧善懲悪ありの、超激アツ王道少年漫画展開に思わず息を飲む。
世の風潮に一切押し流されず、最初から最後まで国を問わないただただ純粋な「面白い」「楽しい」だけで構成されたお手本みたいな娯楽映画でした。

10.アントマン&ワスプ クアントマニア

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摩訶不思議な量子世界に凄くワクワクした。ヴィランもカーンじゃない方が意外な奴でびっくり。ほぼ非戦闘員なのに美味しいとこ持ってくハンクもカッコいい。
ただ、全体的に画面が暗いのが気になったかな。何が起きてるのかちょっと目を凝らさないと分かりにくいシーンがちらほらあった。
MCUフェーズ5のスタートとしては堅調な出だしの良作といった所。

11.BLUE GIANT

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映像で音を魅せるテクニックにアニメの勝利を感じる。
音楽が最高なのは勿論だけど、ストーリーが滅茶苦茶刺さった。若者が努力して努力して、必死に食らいついてのし上がる物語って何が題材でも本当に面白い。
たった2時間少しだけど、漫画10冊をじっくり読んだに等しい満足感があった。

12.エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

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マルチバースを強制行き来させられてるかの如く、頭の中がごちゃごちゃになる映画でした。色んな世界での「自分」を各個人で演じ分ける役者さんの演技力と、マルチバースの滅茶苦茶感を出す演出が物凄い。
ただストーリーはちょっと難しかったですねこれ…中盤から少しついて行けなくなりました。

13.シン・仮面ライダー

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全く世代ではありませんが、庵野監督の特撮愛は痛いほど伝わりました。
監督特有の味が滲み出た演出や台詞、迫力ある映像はとても良かったです。怪人もバリエーション豊かで最後まで飽きさせません。
しかし、全体的に詰め込み過ぎな気がします。もう少し内面を知りたいキャラもいたのに勿体無いです。

14.シャザム! 神々の怒り

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前作で良かった所の全てが正統進化!笑いあり感動ありアクションありの、前作に続いて安心して楽しめる家族愛ヒーロー映画の良作でした。まさかのゲストキャラに大興奮です!
シャザムのヒーローネームについての話が頻繁に出て来ますが、これはネタを知ってたら中々ニヤリと出来ますねw

15.長ぐつをはいたネコと9つの命

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アクションが前作から超進化してて、『スパイダーバース』を彷彿とさせるキレキレの動きがカッコいい。
ヴィランズが皆個性的で魅力があり、特にウルフは異次元のカッコよさ。次回作でも出て欲しいですね。
ストーリーもとても良い。願いってのは案外、気の持ちようであっさり叶う。

16.グリッドマン ユニバース

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シナリオがアクションやキャラの触れ合いに偏り気味なのはちょっと気になる所だったかな。
しかし、総評としてはスーパーてんこ盛りなTRIGGERらしい快作です。『SSSS.GRIDMAN』『SSSS.DYNAZENON』(+α)を見ていれば必見の集大成ですね。
ニヤニヤな要素もあり、ファンムービーとしては非常に満足です。

17.らくだい魔女 フウカと闇の魔女

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見た目通りの女児向け。特別料金で一般も1600円で固定ですしね。
キャラが皆萌え系の方面ではない感じで可愛らしいのが良いですね。幼子のプニプニ感が良かったです。
内容も極めてシンプルで、上映時間も1時間ちょっとと短め。女児のお子様がいれば一緒に観に行ってもいいかもしれません。

18.AIR エア

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社会人になりたて故に、とても胸に響く作品だった。無謀に挑戦し勝利を掴む営業マン達の物語。
大人ってカッコいいって思える映画です。スーパースターの周りにも歴史を変えたスーパーな大人達がいるんですね。
「ただの靴でも誰かが履けば意味が生まれる」作中何度か出て来たとても良い言葉でした。

19.名探偵コナン 黒鉄の魚影

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全体的にシリアスな展開で、ストーリーに意外性もあって良かった。
超人気キャラの安室と赤井も出ますが、メインの灰原を食うほどではありません。キャラに一人一人見せ場があるのが良いですね。
切なくとも爽やかな余韻の残るラストも凄く好きです。個人的に、今まで観たコナン映画で一番好きでした。

20.東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-運命-

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前後編の前編らしく、伏線を張りまくって後編への引きに終始。
それだけに、ミステリー要素と人間ドラマでグイグイ物語に引き込まれる!展開はある程度分かってても後編が楽しみになる作品でした!
原作時点でアレな奴でしたけど、一虎はやっぱりどうしようもない奴ですね…(苦笑)

21.ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

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劇場スクリーンであっても活き活きと動き回るマリオ達。そして自然かつ丁寧に物語に組み込まれた小ネタという小ネタ。
一度でもマリオを遊んだことがあれば観ないという選択肢は無い。多少値が張ってでも4DXが超お勧めです。
大人も子どももおねーさんも楽しめる、任天堂らしい大傑作エンタメでした。

22.ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME3

ロケットの過去回想が割と鬱。映画全体の話でもありますが改造生物達が絵的に割とグロい。なまじ長いのでそれが少しきつかった…。
何よりの見所はヴィランの快演ですね。これが見れただけでも字幕で観てよかったです。
笑いあり感動あり友情あり。キャラ魅力も抜群でGoG完結編に相応しい一作でした。

23.岸辺露伴 ルーヴルへ行く

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ドラマシリーズは見ずに初鑑賞。
ベタに漫画まんまのキャラではなく、実写ならではの解釈と雰囲気作りで再現された正に"現実世界の露伴先生"でした。
原作からしてそうなのですが、ストーリーも『世にも奇妙な物語』みたいで面白かったです。この露伴の物語をもっと見たいと思える作品でした。

24.ザ・フラッシュ

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古参アメコミ映画ファン歓喜のお祭り作品!まさか「あの人」をまた映画で見ることが出来るなんて…!
マルチバースものお約束のテーマではありましたが、それでもラストシーンは涙腺が緩む…。こう言うのに自分は弱い…。
アクションも非常に見応えがあり、フラッシュ初の映画化に相応しい良作でした。

25.スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース

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前作からまるで衰えないどころかパワーアップさえした圧倒的なアニメの表現力!これまでのスパイダーマンとは異なり、避けられない運命に抗うというストーリーも非常に斬新でハラハラしました。
後編が楽しみで楽しみで仕方がありません!次は東映版とレオパルドンが出るかどうかが気になりますw

26.バイオハザード デスアイランド

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バイオ史上最強、無敵のドリームチーム結成!
ベテラン主人公達の抜群のチームワークと迫力ある銃撃戦は見応え抜群!彼らの間にある絆や信頼の深さが時折垣間見えるのがとても良かったです。
最近RE3をクリアしたので、最後に出て来た武器でおおっとなりました。しかし映画ではリッカー大人気ですねw

27.君たちはどう生きるか

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アート寄りだろうと言う先入観に違わず、世界観は大変魅力的ながらも抽象的な要素多し。細部はご想像にお任せしますって感じですかね。
根幹となる主人公の成長物語としてはとても良く出来た作品でした。口数は少ないのに何考えてるのか大体分かるのが凄い。
嫌なキャラがいないのが良かったですね。

28.ミッション:インポッシブル デッドレコニング-PART ONE-

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シリーズ史上最強の敵、爆誕。前後編に渡って戦いが長引くのも納得の大物でした。どうやって勝つつもりなのか続きが気になり過ぎます。
序盤から終盤まで瞬きも忘れるほどの絶体絶命アクションが満載で、正にお手本のようなハリウッド映画。
しかしトムは何歳までこんなこと続けられるのでしょう…。

29.東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-決戦-

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場地の生き様に涙。DQNは嫌いだけど、そんなの関係無く掛け値無しな男の友情こそが東リべの華というもの。

ミステリー要素強めだった前編に対し、作劇の7割近くが卍會と芭流覇羅の抗争なので何も考えずに楽しめました。

このまま原作のラストまで行きそうですが、この出来なら今後も期待出来ますね。

30.マイ・エレメント / カールじいさんのデート

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※『マイ・エレメント』のみレビュー

近頃物議を醸しがちだったピクサーにしては、今作はかなりストレートに大衆向けな王道恋愛映画ですね。
言うほどこの世界で違う種族と関わりを持ってはいけない感じはありませんでしたが、恋愛ものとしては無難に楽しめたと言う印象。
今夏のデートムービーとして最適な一作ではないでしょうか。

31.SAND LAND

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デザイン含め、敵も味方もキャラが皆濃くて良い。さすが鳥山先生。カッコいいジジイはやっぱり最高です。
ベルゼブブの人外技能よりも、戦車主体のアクションは斬新で見所が一杯。
正義の危うさと本質を見る目を曇らせる偏見、本当の悪魔とは誰かなど、深いテーマに切り込んでるのも良かったです。

32.劇場版シティーハンター 天使の涙

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令和になってもシティーハンターは全く変わらないシティーハンターのまま。スマホを扱うようになっても、格好良さもノリも全てがありのままな獠達に安心しました。

声優の演技には流石に年齢を感じますが、そこは御愛嬌。

しかし本作では終わらないとは…海原との決着が次に持ち越しなのは少し残念。

33.アリスとテレスのまぼろし工場

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前半は少し不可解な点が目立ちますが、後半で一気に種明かしされてからの物語の勢いが素晴らしい。
恋愛物語であり、家族愛や親子愛の物語でもある。一見暗い世界観ながら温かいテーマに帰結するのは流石の岡田麿里氏ですね。
大衆受けはしないかもしれませんが、刺さる人には突き刺さる良作です。

34.スーパーマリオ 魔界帝国の女神

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キャラのイメージの違いとか、そういうのは敢えて突っ込みません。
任天堂黒歴史として知られる問題作ですが、多くの人が語るように言うほど悪くはないです。興味本位で見るなら全然アリ。
終始マリオとルイージのバディものな点はイルミ版と比べると明確に優れてる点と言えるでしょうか。

35.ジョン・ウィック コンセクエンス

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異能力なんて無くても破茶滅茶にカッコいいアクション。こんなのを考え付くスタッフにもこれを完璧以上にこなしてみせるキアヌにも脱帽。
ジョンと肩を並べる殺し屋達も凄くカッコよかったです。3時間が全く苦ではありませんでした。
でもこれでシリーズ完結なんでしょうか。何だかとても惜しいですね。

36.キングダム 運命の炎

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前半は嬴政の過去にフォーカスし、後半は合戦の描写に徹底。前作が終始合戦しかしなかった分、今作はメリハリの効いた構成が良かったですね。
セットにもアクションにも拘りが見られ、近年の実写邦画でもトップレベルの人気というのも納得です。
物凄く続きが気になる終わり方したので早く次を見たい。

37.大雪海のカイナ ほしのけんじゃ

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TVアニメ版は序章の物語がゆったり進む感じでしたが、今回は映画の尺で綺麗に終わりました。
やはりラピュタナウシカの影響が強いのは見て取れるのですが、独特の空気感でちゃんとカイナの世界になってますね。世界観は本当に秀逸です。
フラグは立つけど露骨な恋愛描写は無いのも良かったです。

38.北極百貨店のコンシェルジュさん

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心温まる人情ならぬ動物情物語。新人ならではな危うさや突っ走りがあっても、色んな経験を経て成長するアキノの姿に心を打たれました。
70分という尺の短さでありながら皆キャラが立っており、独特な絵柄も含めもっとこの世界にいたいと思わされた作品。
ラストは思わず涙を流してしまいました。

39.火の鳥 エデンの花

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近親相姦が無くなってるの含めて原作の毒気が所々抜かれてる感じはありますが、総合的にはエモーショナルな新解釈版として上手く纏まってると思います。
キャラで特に変化が大きかったのはズダーバンですが、演技も込みでインパクトのあるキャラになってますね。ただ丈二の演技はこれ…どうした?

40.ゴジラ -1.0

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山崎監督らしい、無難に楽しめる大衆娯楽映画だと思います。分かりやすい人間ドラマと癖の無い登場人物で、ゴジラの一見さんにも楽しめるのではないでしょうか。
シン・ゴジラ』と比較すると派手さはありませんが、今作も目を見張る映像センスです。
戦後日本の生きるのに必死な感じも良かったです。

41.駒田蒸溜所へようこそ

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主人公の境遇と心理状態が今の自分に重なる部分があり、共感出来るポイントが多かったです。新卒が仕事を始めてから半年くらいっていうタイミングの公開が絶妙ですね。
アニメとしては物凄く真面目で愚直な作り。地味さは否めませんが、大人向けの温かい人間ドラマとしてとても良く出来てます。

42.マーベルズ

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入れ替わりバトルは画面が暗いことを除けば面白い試み。
ただ、ストーリーは置いてけぼり。ドラマシリーズ見てれば分かるのかもしれませんけど、いい加減映画勢でもドラマ必聴みたいな方針やめてくれませんかね。
雪だるま式に大きくなって行くMCUですが、今後どうなるのか本当に想像つかないですね。

43.劇場版 ポールプリンセス!!

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ストーリーは最低限で後はとにかくポールダンスの映像を見てくれという作り。
中々に潔い割り切りが見える映画ですが、それだけに3DCGで表現されたダンスムービーの数々はどれも非常にクオリティが高くて見応えがありました。
人気的にこの映画でコンテンツ打ち止めになりそうなのは勿体無いですね。

44.鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

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田舎の閉鎖空間における人間関係のドロドロと、水木&ゲゲ郎のバディが本作のウリ。鬼太郎をまともに見たのはこれが初めてですが、そんな自分でも普通に楽しめました。
全体的に人間ドラマ重視という感じですね。人を選ぶ内容な気はしますが、一部の人に刺さって人気出たのも理解は出来ます。

45.映画 窓ぎわのトットちゃん

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戦時中の日本社会のあり様を子供の時点で描いたのが素晴らしい。戦争は大人の都合ですが、その大人の都合に全ての子供はなす術なく翻弄されるだけという悲しい現実をよく描けてると思います。
何かと戦争ごとで世間が湧き立つ今だからこそ多くの人が見るべき作品だと感じました。

46.屋根裏のラジャー

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そこまで期待してる訳ではありませんでしたが、割と悪くない内容だったと思います。設定は少し複雑ですが。
悪役であるMr.バンディングの得体の知れない感じは個人的にツボでした。
ジブリを野暮ったくした感じのキャラデザが致命的な気がしますね…今年は宮崎駿監督の最新作が出ただけ余計に。

47.劇場版SPY×FAMILY CODE: White

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オリジナルのストーリーですが、内容としては無難にいつものスパイファミリーと言った感じでした。無難過ぎる気はしますが、だからこそスパイ初心者にはコンテンツの入り口としてお勧め出来ると思います。
アニメ版見たのは初めてですが、声付きのアーニャは底抜けに可愛いですね。

2022年 映画レビュー

※全て劇場鑑賞

01.スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム

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詳しくは言えませんが、とにかくスパイダーマンファンはこれを見ずしては死ねません。
スマブラSPのソラ参戦と同じものを感じました。不可能の可能を証明した製作スタッフに只々感謝。
アメコミファン必見の大傑作。是非ネタバレ厳禁で御鑑賞ください。

02.ボス・ベイビー ファミリー・ミッション

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成長して大人になり家庭を持ったティムと、同じく成長し大企業の社長になったボスベイビーの物語。
時が経ったからこそ得られた掛け替えの無いものと、いつの間にか無くしてしまった大切なものを同時に描いた良作。表現豊かな映像に引き込まれました。

03.鹿の王 ユナと約束の旅

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連れ去られたユナを探すヴァンと、流行り病と戦う医師ホッサルのロードムービー
元が大長編小説だからか、人物相関図や世界観に関しては原作未読で完全な把握は難しく思えました。
しかし「病は神の意思ではない」と言うホッサルの台詞は今だからこそ強く響きます。

04.グッバイ、ドン・グリーズ!

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田舎の仲良し三人組によるひと夏の大冒険。
去年のサイコトとはまたベクトルの違う、眩し過ぎる程の青春物語。今時こんなド直球なオチ持って来るのかって思ったのと同時に、ド直球で涙腺右ストレート喰らいました。
今をときめく主演声優陣達の熱演も必見。

05.劇場版DEEMO サクラノオト-あなたの奏でた音が、今も響く-

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良くも悪くも想像にお任せという感じだった原作のストーリーを、分かりやすく映画としてリメイク。幼アリスの声が可愛過ぎて何かに目覚めそうになる。
元が音ゲーなのでやはり音楽が抜群に素晴らしい。プレイしてて特に好きだった"Anima"が流れたのは滅茶苦茶興奮した。

06.ブルーサーマル

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大学の部活やサークルってあくまでも趣味のイメージが強かったので、真剣な大学部活動を題材にしてるのが新鮮でした。三角関係的な要素も良いスパイスだったと思います。
観終わった後に思わず空を見上げてしまう様な、空を飛びたくなる様な、とても爽やかな物語でした。

07.ザ・バットマン

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兎にも角にも終始暗い。3時間の映画鑑賞が、俺を夜行性動物に変えた。
ヒーローの活躍が決して良い結果を招くとは限らない、今までで最も現実的でシリアスなバットマンでした。
例え希望の光は薄くても、それでもゴッサムの為に戦い続ける男。THE BATMANの名に相応しい一作。

08.永遠の831

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配達員さんにはちゃんと接しようと思いました。あと、楽曲が作品の雰囲気にガッチリ嵌まってて抜群に良い。
後半は政治色が非常に強く、ちょっと自分には難しいと感じてしまいました…。かなり大人向けなストーリーですが、何度か見れば理解は深まると思います。

09.余命10年

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生きる事、生きている事の意味を深く考えさせられる作品。刻々と迫り来る茉莉の死に対し、悲しくても辛くても最後まで前に進み続けた和人の生き様を見る映画だと思いました。
切ない物語な筈なのに観終わった後の後味の悪い感じが不思議と全く無くて、和人を凄く応援したくなった。

10.アンビュランス

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"スピード"を思い出す映画でした。カーチェイスの緊張感と人命の危機が両立してる分、終始緊迫感が半端では無くて目が離せません。
そう言うキャラなんでしょうけど、ダニーの言動が言動なのでどうやってダニーが死ぬのかって部分ばかり気にしてしまった。

11.モービウス

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え、これで終わり?感はありましたが十分に面白い作品でした。ダークヒーローものの初心者にお勧め。スパイダーマンならぬバットマン(真の意味)なワイルドなアクションがカッコ良すぎる。
ヴィランがちょっと哀れでしたね…大いなる力に取り憑かれ翻弄された弱者の末路…。

12.ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密

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麒麟やサソリ?などの魔法生物は相変わらず魅力的で、ニュートがサソリ軍団を御するシーンは必見。後半は息を呑む展開でした。
ただ、やっぱこれを見る上でハリポタシリーズの大ファンである事に越した事は無い気はしました。

13.ホリック xxxHOLiC

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服飾や装飾による妖しい雰囲気作りが凄い。
柴咲コウさんの存在感は抜群だし、吉岡里帆さんの演技は色んな意味でヤバ過ぎ。ラストの神木さんは奇跡の一枚ならぬ奇跡の1カットでファン必見だと思います。
展開は駆け足気味ですが、出演者のファンであれば見て損はないです。

14.ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス

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強大な力を持った"ヒーロー"は、自分の為にしか力を行使しなければ"モンスター"へと容易く変貌する。残酷なテーマを内包した作品です。
NWHに続いてマーベルファンに嬉しいサプライズ満載ですが、こっちは今後に期待と言った所。

15.バブル

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アクション映像は本当に素晴らしいです。劇場で観ると魅力10倍増し。
お話も切ない王道BmGで結構うるっと来ました。ウタが本当に可愛い。
豪華スタッフ陣に恥じない魅力的な作品なのは間違いありません。それだけに、もう少しだけこの世界の事を劇中で知りたかったです。

16.シン・ウルトラマン

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"シンゴジ"に続いて特撮人間讃歌。人の心を持った異星人のヒーローが人間を守る為に戦う、スーパーマンのようなヒーロー作品の原点を見た気がしました。
会話劇が多いのにテンポが良いのは流石は庵野さんだと思います。色んな怪獣が出て来て楽しかったです。

17.映画 五等分の花嫁

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それぞれの姉妹の掘り下げが凄く丁寧で、劇中の尺でしっかりと全員キャラが立ってました。主人公もハーレムながら好感を持てる青年で良かったです。
アニメ未視聴の原作派は勿論、キャラに対して最低限の知識さえあれば、初見の方でも十分楽しめる内容だと思いました。

18.流浪の月

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誘拐犯と被害女児の禁断の恋愛…現実にはそんな事有り得ないとは思いますが(創作に対して身も蓋もありませんが…)、こういう愛の形という感じで楽しめました。
序盤や中盤の生々しい濡れ場に、役者のプロ魂を感じました。横浜流星さんの病んでる感凄かったです。

19.犬王

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湯浅監督の作風全開な平安ロックンロール。
作中のほぼ半分近くがミュージカルでしたが、派手な演出ではなくキャラの動きで魅せてくれます。中盤から終盤までずっと引き込まれたまま楽しめました。
独特な世界観を表した作画も見所で、全編に渡って非常に独自性の高い作品だと思います。

20.トップガン マーヴェリック

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当たり前ですが前作“トップガン"を見てる事前提でした。めっちゃ面白かっただけにちゃんと前作見れば良かったと大後悔。
前作見てたら、多分泣きポイントって部分が多かった気がします。
ド迫力のドッグファイトをATMOS音響で体験出来たのはマジで最高でした。

21.機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島

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CGで描かれたロボットバトルが大迫力で凄かったです。中盤でアムロ(inガンダム)が復活するのは、演出もあってめっちゃカッコ良かった。
昔のアニメならではな感じのカットも挿入されたりして、良い意味で時代を感じる作品でした。

22.ドラゴンボール超 スーパーヒーロー

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全編CGなのに違和感無い新世代DBでした。ピッコロをとにかく魅力的に描写することに全振りした映画と言っていいと思います。
この映画で期待してたものはお出しして頂けたんですが、ちょっと想像とは違ったかな(苦笑) あれはあれで嫌いではありませんでしたが。

23.アライブフーン

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コミュ障主人公の口数が少ないままに、ドリフトを通してどんどん漢の顔立ちになって行くのが滅茶苦茶カッコ良かったです。ゾーンに入った時にゲーム画面が現れる確定演出は燃えました。
CGゼロのモノホンのドリフトは劇場で観ないと本当に勿体無いと思います。

24.バズ・ライトイヤー

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おもちゃのバズの元ネタになったトイストの劇中劇を本当に丸ごとピクサーが映像化したって作品です。
トイスト本編ではパロディとして流されたあの演出は結構面白いネタとして昇華されてましたね。ネタ被ってるだけですが『インターステラー』味ありました。

25.ソー ラブ&サンダー

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終盤辺りのあるシーンが自分好みすぎてスタンディングオペレーションしそうでした。あと、ベイルの演技がもう流石過ぎる。
ギャグ満載&アクション満載で、ヒーロー映画の良い所をこれ一本に凝縮した最高の映画です。ファン補正抜いたらNWHより好きかもしれません。

26.神々の山嶺

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何故山に登るのか?そこに山があるから。
山に惚れ、山に焦がれ、山に取り憑かれ、山に全てを捧げた男の物語を追体験します。登山家ってやべぇ、色んな意味で人間じゃねぇと畏怖の念を抱きました。
あしたのジョーを思い出します。男だけにしか分からない世界を描いた良作でした。

27.ワンピース フィルムRED

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いい意味でワンピとは思えない、お洒落で心を揺さぶる映像演出の数々。Adoさんの力強い歌声による劇伴が驚くほどマッチしていました。
暴走し狂気へと裏返る善意、現実の配信者を風刺した様なウタの設定などメッセージ性やテーマ性も非常に強い極上の娯楽映画でした。

28.ソニック・ザ・ムービー ソニックVSナックルズ

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前作に続いて安定した面白さ。“アップタウン・ファンク"が流れるシーンに鳥肌が立ちました。ソニックはやっぱりこの三人組が鉄板です。
相変わらずジミーの演技とハマりっぷりが輝いてました。
そしてラストのポスクレ…!次回作も楽しみです!

29.DC がんばれ!スーパーペット

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ちょいちょいライバル会社のネタを入れてくるw
全員動物ではありますが、無難に良く出来たヒーローチーム映画です。個人的にはこのメンバーを実写系CGでも見てみたいと思った程。
炎と水のモルモットコンビが個人的に好きです。凶悪キャットも良いキャラしてた。

30.夏へのトンネル、さよならの出口

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この手の青春アニメ映画のお約束はほぼ全て網羅。
ですが、だからこそ感動しました。こういうのが好きでアニメ映画を観てるのだと思い出させてくれました。
夏休みに相応しい「すこしふしぎ」なラブストーリー。君の名は。が好きな人には特におすすめです。

31.雨を告げる漂流団地

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楽しい楽しい地獄の漂流サバイバル。明るげな雰囲気に反して、終始サバイバルの緊迫感が途切れないのが良かったです。ホラーっぽい演出も好き。
設定も素敵です。家を大事にしたいなと思いました。
最大の欠点はレイナのヒロイン力が高過ぎることです。

32.ブレット・トレイン

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何となくキル・ビル味がありました。
ヤクザ!カタナ!シンカンセン!いっそ清々しい程に「アメリカから見た日本」要素てんこ盛り。日本語の怪しいニホン人は最早御愛嬌。
大騒動にし過ぎな気がしますが、その辺は考えてはいけないと思います。

33.僕が愛したすべての君へ

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同じ題材を扱ってるからか、ドクストMoMを思い出してしまい…終盤辺りであれを思い出してちょっと泣いた。こういう作品でカップルの晩年まで描写するのは珍しい。
後やっぱり君僕前提な点が多々あるので、相互補完ってよりは実質二部作。君僕見るのがとても楽しみ。

34.君を愛したひとりの僕へ

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僕君とはテーマもキャラの人生も正反対だった。当然だけど。
久々にこういう「囚われ続ける男」の物語を見た気がするけど、やっぱり良い。こういう生き方も悪く無いって思う。
設定が複雑なので考察サイト見て理解を深めたい。老いることを肯定的に描いたのは好印象。

35.ぼくらのよあけ

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未来と宇宙のロマンを感じる映画だった。
親世代が出来なかったことを、子供世代が知らずの内に引き継いで達成するってシナリオも割と好き。その辺のご都合臭さを消してるのも良かったと思う。
今年の映画DEEMOもだったけど、悠木碧さんの声はやはり素晴らしい。

36.四畳半タイムマシンブルース

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滅茶苦茶面白い。怒涛の伏線回収にひたすら圧倒され快感を覚えるこの感じは『カメラを止めるな!』思い出した。
『すずめの戸締まり』の一般公開直前にこれが公開されたのは運命を感じますねぇ。
間違いなく今年の劇場アニメ映画の中でもトップクラスの完成度です。

37.線は、僕を描く

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何となくな気分で観に行ったけど、いやぁとても良い水墨画スポ根だった。主人公とヒロインの距離感が丁度良くて素晴らしい。
普段滅多に実写邦画とか観ないけどこれは大当たりでしたね。
あと中盤の西山さんカッコよ過ぎ!w 普段あんな飄々としてるのにギャップえぐいて!(笑)

38.ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバ

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テーマは喪失からの脱却かな。企画中にC・ボーズマン氏が亡くなるという緊急事態の中、その事実を受け止めた上で作品にも反映させたスタッフの真摯な姿勢に敬意を表したい。
MCUにしては人間同士の政治的なイザコザにフォーカスした異色作だった。

39.ブラックアダム

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バトルは大味なのに、魅せ方が上手で引き込まれた。『シャザム!』見てたらアダムの正体で上手くミスリードされたし、それが良質な人間ドラマに繋がってたのも良かったです。
ネタバレなので詳しくは言わないけど、停滞気味だったDCEUが本格的に再始動しそうで今後が楽しみ。

40.THE FIRST SLAM DUNK

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期待通りでは無いだろうと勝手に思ってたからいやぁ面食らった。公開前の懸念点はほぼ気にならないレベルで兎に角試合の迫力と臨場感があってドキドキしっ放し。
ドラマパートは『リアル』っぽくシリアスで、そこは好みが分かれるかも。けどファン超必見の傑作でした。

41.アバター ウェイ・オブ・ウォーター

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前作に続いて世界観は本当の本当に最高。金と時間掛けた分はある。見るなら劇場一択ですね。
ストーリーは未回収の伏線やモヤモヤ点多し。全体的には好きでしたが人を選びそうです。
もうちょっとこの魅力的な世界を最大限活かして欲しかったけど、続編作る気満々みたいなので今後に期待します!

42.すずめの戸締まり

目まぐるしく動くカメラワークと、常に最高のタイミングで流れるベストな音楽。MV風劇伴や心象独白といった新海作品従来の要素は無くとも、演出が優れており最後まで飽きさせません。
ただ、キャラは一部掘り下げ不足な気がしたし、物語はもう少し切り詰められたんじゃないかとは思います。

43.かがみの孤城

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めちゃくちゃ丁寧でめちゃくちゃ親切で、めちゃくちゃ面白い。丁寧過ぎるが故に伏線が少し分かり易過ぎる気がしたけど、それでも必見レベルの感動ストーリーに変わりは無いです。
少年少女達の美しい友情の終わりと始まりを描いた、思い出に残る一作でした。

「真実はいつも一つ!」

映画レビュー

2024年

ベスト10(暫定)

  • 1位 : オッペンハイマー
  • 2位 : アクアマン 失われた王国
  • 3位 : 
  • 4位 : 
  • 5位 : 

  • 6位 : 
  • 7位 : 
  • 8位 : 
  • 9位 : 
  • 10位 : 

2023年

ベスト10 / 計47本

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2022年

ベスト10 / 計43本

2021年

ベスト10 / 計21本

  • 1位 : アイの歌声を聴かせて
  • 2位 : サイダーのように言葉が湧き上がる
  • 3位 : シャン・チー テン・リングスの伝説
  • 4位 : 神在月の子ども
  • 5位 : シン・エヴァンゲリオン劇場版:ll
  • 6位 : サマーゴースト
  • 7位 : フラ・フラダンス
  • 8位 : ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ
  • 9位 : 竜とそばかすの姫
  • 10位 : 劇場版 呪術廻戦0

2021年 映画レビュー

※全て劇場鑑賞

01.約束のネバーランド

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少年ジャンプに連載されていた人気漫画の実写化。
原作をミリ知らなのもありますが、自分は普通に楽しめました。
悪役を演じる渡辺直美さんと北川景子さんのインパクトが非常に強く、印象に深く残りましたね。城桧吏くんは正直もう少し頑張って欲しかったかも…。

02.名探偵コナン 緋色の不在証明

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2021年のコナン映画に備えた、赤井一家の為のアニメ総集編。
総集編という事を知らずに観に行きましたが、コナンを余り知らない自分は十分に楽しめました。
初心者が赤井さん周りの事を大まかに知るには十分だと思います。ちなみに自分は真純推しです。

03.シン・エヴァンゲリオン劇場版:ll

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劇エヴァシリーズ約8年ぶりの最終作。
前作"Q"で物議を醸したキャラの描写や掘り下げに重きを置き、大団円で閉じた傑作。キャラファン的には意外性のあるカップリングにも注目です。
2時間半の超大作ですが、それを感じさせない程の密度でした。

04.モンスターハンター

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実写バイオの監督&女優夫婦が送る国民的ゲーム"モンハン"の実写化。
モンハンとしては思う所多いのは否めませんが、怪獣パニックホラーとしては上質。米軍相手に無双するリオレウスはこの映画でしか拝めません。
ネルスキュラで子供が泣き出さないか心配になりました…。

05.トムとジェリー

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実写とアニメーションが実に自然に融合した画期的な映画。
トムジェリの破茶滅茶感はリアルの世界でも全く健在で、作風も相俟ってアニメの印象ほぼそのまま。実写と聞いて不安に感じた人も安心して観られると思います。
欲を言えば、もう少しブッチ一味の出番が欲しかった。

06.名探偵コナン 緋色の弾丸

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2021年のコナン映画。
今回の主役は赤井一家。相変わらず赤井さんが訳分かんないくらい超人でした。
秀一だけでなく他の兄弟にも見せ場があり、中でも秀吉が特にカッコ良くて印象に残りましたね。
ただ、自分は犯人が少し可哀想に感じちゃったかな…。

07.るろうに剣心 最終章-The Final-

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実写るろ剣シリーズ最終作の第一部。原作における"人誅編"に当たります。
原作を読んでたら「そこを省くのか」となる部分が確かにありますが、相変わらず殺陣アクションは一級品。
原作には無い意外な人物の参戦も見られて、これはこれで良かった。

08.るろうに剣心 最終章-The Beginning-

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実写るろ剣シリーズ最終作の第二部。原作における"追憶編"に当たります。
これまでのシリーズとは異なり、アクションよりも人間ドラマに振った作り。が、"人斬り抜刀斎"によるガチな殺陣は必見です。
巴役の有村架純さんはハマり役でした。

09.ブラック・ウィドウ

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MCUフェーズ4第一作目。ブラック・ウィドウこと、ナターシャ・ロマノフの過去を描く。
追憶と共にMCUの未来を少し示唆する作品。シリアスなスパイアクションかと思いきや、ロマノフ一家による痛快な家族大作戦。
妹エレーナの"ポーズ弄り"は吹き出す事請け合いです。

10.竜とそばかすの姫

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細田守監督による長編オリジナル第五作目。
ネットの暗部の克明な描写、少し勢い任せな脚本など。気になる点はありますが、それを補って余り有る秀逸過ぎる音楽と映像。劇場媒体ならではの力をこれでもかと感じるパワー溢れる大作です。
幾多りらさんの意外な演技力も見所。

11.サイダーのように言葉が湧き上がる

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フライングドッグ設立10周年記念作品。
眩しい程のカラフルと共にぶつけられる、悶える事必至の末長爆発青春物語。僕の様な非リアは観賞後に少し黄昏れました。
ファンタジー要素は皆無ですが、だからこそ一つ一つの要素が丁寧に上手く纏められた傑作です。

12.ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結

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散々な評価を下された不遇のDC映画"スースク"のリベンジ作。
キャラ紹介のテンポ改善を始めとし、前作の反省が活きている点が多く見られます。
"GoG"の監督なだけあってチームメイトの描写が上手く、それでいて悪人らしい矜持にも溢れてる少しハードな良作です。

13.岬のマヨイガ

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同名の小説を原作としたアニメ映画。
傷付いた心にそっと寄り添ってくれる様な優しい映画です。全体的に盛り上がりには欠ける静かな作品ですが、偶にはこう言うのも良いかも。
子供の頃に見た"ミヨリの森"や"河童のクゥと夏休み"を思い出して、少し懐かしくなりました。

14.シャン・チー テン・リングスの伝説

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MCUフェーズ4第二作目。MCU初のアジア人ヒーロー"シャン・チー"の物語。
カンフーや中華風BGMなど、これまでのMCUでは異質な要素を多く含む良い意味での異色作。リングを使った戦闘スタイルが非常に秀逸でした。
アクションは個人的にMCUで一番好きです。

15.神在月の子ども

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日本のオリジナルアニメ映画。
日本各地の神社を歩き回って供物を賜ると言うストーリーの運びが、何となく"ゼルダBotW"の祠探しを彷彿とさせました。龍神様の試練もそうですが、多分スタッフはゲームが好きです。
終盤の劇伴による盛り上がりは結構胸を打たれましたね。

16.アイの歌声を聴かせて

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吉浦康裕監督、8年ぶりの長編最新作。
人とAIと言う吉浦監督らしい要素を軸に、エンタメとして非常に高いレベルで纏まった傑作。キャラが特に魅力的で、主要人物全てに共感出来る部分がある。
個人的には完成度では最近の新海作品にも全然負けてないと感じました。

17.エターナルズ

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MCUフェーズ4第三作目。超常戦士"エターナルズ"の物語。
皆人外なのに、何処か人間臭いと言うギャップが好きです。それぞれの思いには違いがあれど、何やかんや共通して人類が大好きな所に好感が持てました。
全編を通して雰囲気が暗く、その点では少々人を選ぶかもしれません。

18.フラ・フラダンス

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フラガールを題材としたアニメ映画。
有りがちな学生のひと時の思い出などでは無く、社会人の生業として描いたのがポイント高いです。だからこそ、キャラの葛藤や真剣さがより重みを持って伝わりました。
チームの友情に比重を置いて、恋愛要素が最低限なのも良かったです。

19.ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ

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"ヴェノム"の続編。
カーネイジの映画デビュー作ですが、それよりもエディとヴェノムの痴話喧嘩の方が印象深いです。シュリークはクレタスの足を引っ張り過ぎですね。
ポスクレはヤバかったです。劇場人がいるのに叫びそうになりました。

20.サマーゴースト

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"キミスイ"のキャラデザで有名なloundraw氏の初監督作品。
キミスイが死と向き合うお話なら、こちらは生と向き合うお話。最初と最後の繋がりが見事で、観終わった後に少し放心状態になりました。
短いながらも完成度は高く、氏の監督としての今後に期待を持てる一作です。

21.劇場版 呪術廻戦0

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ジャンプの大ヒット漫画の映画化作品。
原作はミリ知らですが、前日譚なので原作の知識が一切無くても楽しめます。独特のセンス溢れる台詞回しや迫力あるバトルなど、非常にキャッチーな作りのエンタメ映画だと思いました。
とあるパロディシーンも必見です。

『ソニックフロンティア』レビュー

今回のレビューはこれ。

セガが世界に誇る看板ゲームシリーズ、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の最新作。今年は大ヒットした映画の続編も公開されてソニックがそれなりに盛り上がった年では無いかと。

 

ソニックは久々ですね。僕のソニック歴は子供の頃に遊んだ『ソニックアドバンス』と『ソニックと秘密のリング』、それからスイッチの『ソニックマニア プラス』でしょうか。

何気に映画も観ました。前作に続いて安定した面白さでしたね。

 

…にしたってこのシリーズ、多分ソニック自体は知らない人少ないレベルだと思うんですがゲームの方は本当に日本だと人気無いですよね。今作それなりに力の入った一作だと思うんですが、あまり話題になってない感…。

ここまで知名度と人気の釣り合わないキャラって珍しいです。海外ではライバルのマリオと比較しても遜色無い人気があるのは伺えますが…。

 

さて、余談はここまでにして今回も楽しく遊ばせて頂きました。

全5つのマップを開拓率100%サブシナリオも全部回収って感じですかね。一応隠しエンディングも見ましたポータルのステージは赤リング全部取得

ここまでのプレイ時間は34時間弱

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以下、レビュー。

良かった所

ソニックで開けたフィールドを走り回れる爽快感

本作最大の目玉となる要素の一つに、"オープンゾーン"の存在があります。

名前の通りいわゆるオープンワールド風な開けたフィールドをソニックで駆け巡ることが出来るのですが、こちらは大体想像通りの物をお出しして頂けたという感じです。

 

用意されたフィールドは、緑豊かな"クロノス島"、砂漠地帯である"アレス島"、溶岩地帯に雪山と両極端な環境が共存する"カオス島"、そして"レイア島"と"ウラノス島"の計5つ。

ぶっちゃけレイア島はイベント用、ウラノス島はほぼクロノス島の使い回しなので多様性を感じられるのはカオス島までなのですが、全体的な雰囲気そのものは『ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド』みたいな感じに捉えればいいと思います。

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こう言う開けたフィールドをソニックで走るというのはそれだけで夢があるし、シリーズ特有の疾走アクションで目的地までの移動におけるストレスが殆どありません。

ブーストのON/OFFもメリハリが効いてて小回りも効きやすく、移動面では爽快感が高い上に快適性も高いです。

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ただ走っているだけでも気持ちが良いし、パワーアップ次第ではレベル1から99までスピードの限界値を上げることが出来るのも良。オープンフィールドにおけるソニックの疾走という要素を、ある程度理想的な形で実現出来ただけでも今作は十分評価に値するのではないでしょうか。

ライトな謎解きでサクサクゲームが進むテンポの良さ

レイア島を除くすべての島には、ブレワイよろしく謎解きが至る所に配置してあります。

しかし、ブレワイのように頭を捻らなければいけない感じの物は皆無です。どちらかと言うと子供向けのアスレチックみたいな、攻略サイト見るまでも無い超単純なギミックばかり。

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これに関しては「手応えが無く作業的」と言う意見も理解出来ますが、基本的に謎解きが余り好きでは無い自分には有り難かったかな。かなりスルスルクリア出来るので、自分は悪くなかったと思います。

 

正直、それらの謎解きよりもフィールド上に配置されてるカオスエメラルドにどうやって向かおうかってそっちの方が結構頭を捻りました。

今作は一応、設定としては電脳空間ということになります。その為このようにソニックではお馴染みのジャンプ台やレールやダッシュ板が、空中の至る所に配置されています。

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非常に複雑な配置なので正規ルートがかなり分かりにくく、試行錯誤しながらのルート模索が求められるのでは無いかと。

従来通りのソニックが楽しめるポータル

オープンゾーンで探索や謎解きだけが今作のメインコンテンツという訳ではなく、従来通りの2D/3Dソニックなステージクリア式アクションも本作では楽しめます。

"ポータル"と呼ばれる祠がオープンゾーンの至る所に配置されており、ここを訪れると様々なステージに飛ばされて従来通りなアクションゲームを遊ぶことが出来ます。

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何となく各ステージ5枚用意されてる赤リング集めが疾走感を阻害する感じが気にはなりましたが、タイムアタックノルマもあったりして面白かったです。

全然シリーズは遊んでないのですが、何となく過去作で見覚えのあるステージがちらほらあった気がします。そういう意味でもファンサービスとして楽しめるのでは無いでしょうか。

気になった所

全編通して拭えない作業ゲー感

今作の問題点を一言で纏めるならこれですね。

謎解きが簡単過ぎるのもその一因ではあるのですが、どうにもフィールドは全部殺風景な感じでソニックにしては音楽も主張が弱く、メインストーリー含め淡々とした感じが否めません。

 

一応サブシナリオと言うことでテイルスやエミーと言ったいつものキャラ達とソニックの掛け合いを見ることも可能ですが…。

その鍵となるフィールドに散らばる"メモリーアイテム"がどうにも「非効率的な探索によるちまちました収集」か「とある裏技を使うことによる効率的だが最もゲーム的にはつまらない収集」の両極端でうーん…。会話の内容も印象的な物はありませんでした。

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何より、戦闘に駆け引きが無いのが作業感を最も助長してる感じがします。

パリィを一切ノーリスクに使用出来るんですよ。R1L1押し放しにして後は相手の攻撃を待つだけで攻撃を無制限に跳ね返せるってのはどうにも…。誰でもクリア出来る配慮だったのかもしれませんが。

その辺にいる雑魚や中ボスに限らずラスボス含む大ボスでもこれなので、正直ほぼ全ての戦闘はイベントバトルも同然というイメージ。対処も各ボス方法が異なるだけでそれが分かれば楽勝です。

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これを緩和する為なのか、途中途中ピンボールとかシューティングとかメインストーリーでミニゲームを挟んで来るのも何だかなぁと。

特にシューティングはそのチープな感じや弾幕仕様で『ニーア オートマタ』のハッキングを彷彿とさせてちょっと拒否感を覚えてしまいました。ご丁寧にシナリオ上における理由付けも"ハッキング"…。

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まとめ

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正直、ソニックのオープン系作品第1作目と言うことで実験作と言う感じが否めません。

ですが、本作をベースにより磨いて行けばもっと面白くなる可能性は十分に感じることが出来ます。少々物足りない感はありましたが操作性は素晴らしく、今後のシリーズに期待を持てる一作としては十分な役割を果たした作品だと思います。

 

チャレンジ精神そのものは否定のしようが無く、これからのソニックシリーズの新たな可能性を見たいって人にはお勧めです。